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破軍のヘルメシヤ  作者: 三重野 創


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十九川ヒサミツ

「あ、いった~」

 ウィルが手を押さえ、渋い顔をしている。


「突き指かな?」

 キョーコが声を掛ける。武道には突きものだ。


「折れてたらもっとリアクションがデカいはずだぜ」

 他人事である。指で突く技も得意なミドル。


「テーピングでいいと思うけど、なにかと不便だよなあ」

 スマホを触ったりちょっとした日常の動作に支障が出る。師匠はこのところ出ない。


「湿布を指用に切って使うか、塗り薬だね」

 キョーコはウィルの薬箱。


「ヒサミツがいいんじゃないか」

 イエスはこの作品には登場しない。


「湿布と言えば、だな」

 久米田先生にサロンパスエイトと置き換えられた。


「他にも製薬会社があるけど、昔から名のあるところがいいわ」

 そういうところは値段も良心的である。


「俺のを使えよ」

 ヨコヨコタイプの形状のスティック?である。


「なんか抵抗あるけど、この際仕方ないわ」

 間接的に肌が触れあう。


「ふう。すぐには効かないけど、ちょっと右手は休ませるわ」

 安静が何よりの薬である。


「さあ続きよ、ミドル」

 右手を後ろに、オーソドックスに構えるウィル。


「フリーザ様だな」

 右手を前に出すミドル。


 ファイトマンシップにのっとり、ミドルが左腕を帯に差し込んだ。







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