表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

24/39

魔法修行!


魔力と生命力にあふれた原木、木材では無く原木であるという点が重要らしいが、現在俺はそれを魔力のみで削れというおっそろしく厳しい修練の途中である。


「子供で、しかも儀式まで五年もあるけど…魔法使いたる者魔力量と魔力操作は常に磨かねばならないもの、大人になった時に魔力をそのまま物理的な側面を持つレベルまで圧縮して展開するなんて事はよくある事、今の子供の成長限界ギリギリ突破してる状態なら工夫次第でなんとかなる!」


とは、彼女の談、ぶっちゃけ多くの魔法使いは俺の釘のように、自らの魔力を付与した道具を使って削り出すそうだが、俺の師匠はどうやらスパルタらしい…

まぁ、そうは言っても魔力の操作は慣れた物である。魔力放出の感覚を一瞬でも掴んでおいたのが功を奏したのか、指先からのみ魔力を放出する事で物理的側面が顕在化するギリギリ、ほんと少しでも気を抜けば魔力操作を誤り爆発しそうな状態だが、なんとかなっている。


「…やばいな、なんかちょっと失敗するかと思って意地悪な課題出したけど、クリアされるとそれはそれで困るな」

「…なんかおかしいと思ったらそういう…」


マッチポンプ極まってやがる。


「まあ、けど、今のところ成長限界を超えてる分の内包可能魔力が次々に君の魔力を回復させて、君はその妙な霊と協力して魔力操作をしているんだから…問題はない、筈、出来る分には申し分ないしね!」

「そうだといいんですけどね」


この技術、刃物を使わずに何かを切断したり、剣に同様の物を纏わせて切れ味をあげたりできそうだからな…拳が出来上がるまではできないと諦めていた蟷螂拳などの形意拳を無理やり使う時や、暗器がわりに不意を打つのもいいな…

…む?というかもしかして…


ふと思った疑問、一応原木はたくさん用意してあるらしいので俺は急遽ワンドよりも小さい、剣の柄のような棒を削り出す。


「おっ…ああ、ちょっと短すぎだね、こうなると魔力の増幅率が下がって容量も下がる。本当は君の身長くらいだといいんだけど…作り直す?」

「…ちょっと、待って…くださいね?」


非常に短い棒に全精神を集中する。すると中心にある最も太く、強靭な維管束、そこに魔力の流れがあるのを感知する。これが魔力を増幅するカラクリなのか?まるで魔力が管の中で何度も屈折し反射し、急速に加速しているようだが…いや、ああ、そうか、これは循環による魔力の純化と同じカラクリなのか、加速するか循環器系に沿って回すかの差があれどやっている事は淀んで軽い魔力を外に、純粋で重い魔力を中に選り分ける装置…だが、これなら!


「メイザフ●ースウィズユー!」

「なんか伏せ字入ったんだけど!?」


一点に集中した魔力の放出、増幅された魔力が棒状に放出され先細ってその先は物理的側面を失っている。いや、正確にはこの刀身全てに魔力の物理的特性は付与されておらず精々が根本の部分が触れるくらい…だが、凄まじい勢いで放出される高密度の魔力は物理的側面は無くとも、微細な粒子が高速で通過した後には細かな穴が開くように、破壊力は残る。


ブォン、ブォンブォン…


「フ●ースの力に目覚めた!」

「違うから、そんな悪の帝国倒しそうな力じゃないから、魔力刃って言う立派な武器だから、魔法使い御用達の杖先から展開される仮装兵装だから!」


ちぇっ


ガレスの突っ込みが入り、ひさびさに童心に(久々かどうかは諸説ある)帰っていた俺の心は現実に引き戻された。


「へぇー、にしても、そんだけ放出してまだ魔力があるんだね」

「もうスッカラカンに近いですけどね、余剰分の内包魔力だって回復時間は必要ですし…まあ、回天すれば大丈夫ですけど」

「カッー、僕も昔はできたんだけどね…ま、けど自然回復を促進する程度に周りの魔力を吸収するくらいは訳無いから、実質問題ないし!負けてないし!」


何を張り合っているんだこの師匠は…


「ま、まあいいや、とりあえず普通の杖を作ろうか、どんな時もとりあえずスタンダードが一番使いやすいしね〜」

「まあ、ちょっとピーキー過ぎますね。」


まあ、彼女の言う通り、この超短杖は使いずらい、魔力の倍増効果も薄く。こんな魔力の使い方をしていたらすぐに息切れする。

仮に全力で回転しながら使うとしても回天も魔力放出も高等技術なために出力に乱れが生じたり、巧く回天したり放出したりできなくなるため実用的で無い、ついでに、まだまだ放出の練度が低いために切断力もそこまでないのだから涙がでる。


「にゅふん!」


ガレス師匠が手刀で彼女倍ほどある岩を切断していたが、俺はさっきの杖を使って補強した上で切断された岩の一部に切れ込みを入れるのが精一杯…鍛え甲斐のある能力だが、魔力操作と魔力放出は似て非なるもの、魔力操作は外部への放出を極限まで減らし、自らの中で増幅させるのに対し、魔力放出は魔力を自ら放出するものである。

魔法や魔術の使用時やっているようなのは術式に魔力を流し込んでいるだけであって、電流が銅線や真空の中以外では流れ難いように、魔力もまたただ出すだけでは魔力が拡散するだけであり、きちんと収束させて放つなど夢のまた夢、しかもそれを魔力を内側に押し込める循環や回天などと併用すると言うのが、どれほど難しいのか…


「ま、修行あるのみじゃんよ!」

「…実際そうなんだよなぁ…」


ちなみにガレス師匠は肉体の維持と訓練を兼ねて常に魔法と物理障壁を幾千と起動させた状態で100以上の魔法を発動待機状態にし、ついでに魔力循環しながら全身からうっすらと皮膚に這わせるように魔力放出…ではないが、体外に出した魔力を操っている。…うん、バケモンだね。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ