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再会

 あの少女と出会って、二日たった。(あいつと会ったのが金曜で今日月曜だから二日だ……あれ?……あ、うんそう、二日)まあ、だから何だと言う話なんだがな。まあ、あいつとあったのはただの偶然だったわけだし、そんな偶然、そう何度も起きるもんじゃないだろう。結局何が言いたいのかというと、

「あいつの名前、すげぇ気になる」

 ……うん。なんか今頃になってすごく気になり始めた。自分でもよく分からないがあの少女とは何か、昨日の夜以外にも面識があるような気がする。……まあ、気のせいなんだろうなぁ。


「おはよう空」

 俺の通う迎戸げいと町第一高校、その教室の一つの中で俺は総司に挨拶をされた……ので、

「ああ、おはよう総司。何だお前、まともな挨拶が出来たのか」

「ひどいなお前。なんでお前そんなひどいこと言うんだよ」

「いやだってお前、お前の挨拶って言ったら「水兵リーベ僕の船」だろ?」

「意味がわかんねぇよ!ていうかなんで元素記号!?」

「ああ大丈夫、俺にも意味わかんないから」

 その言葉に呆れたような表情を見せる総司。

「ふふっ、二人は相変わらずだね」

 そういって会話に入ってきたのは明美だった。

「おはよう明美。ところで、総司が挨拶出来るようになったと思ったら、こんどはお前が挨拶出来なくなったのか?」

「っ!え、えっと、それは、その、えっと……ごめんなさい」

 そう言ったきり黙ってしまった明美。いや、さすがにそんな反応するとは思わなかった。

「あ、あの、明美。さっきの冗談だぞ。別にそんな反応するとは思わなくて……すまん」

 俺がそう言うと少し顔を上げる明美。

「……本当に、冗談?」

「ああ、そうだぞ」

「……そっか」

 そう言って顔を上げる明美。

「はあー、すごくびっくりしちゃった。私、空君に嫌われちゃうかと思った」

 いや、さすがに挨拶しなかったぐらいで嫌いにはならないとは思うぞ。なんか明美って、こういうところ思い込みがある気がする。

「……そういえば」

 ふと、俺は気になることを二人に聞いた。

「なんか今日、少し騒がしくないか?」

 そう、今日はいつもと比べるとずいぶんと騒がしい。

 そんな俺の言葉を聞き、少し驚いたような反応をする明美。

「え、空君聞いてないの?」

「ん?なにを?」

 明美には理由がわかってるようだが俺にはわからない。いや、ほんとに何の話か、さっぱりわからない。

「例えばだ、あそこのグループの奴ら。声がだだ漏れだから聞いてみな」

「あ、ああ」

 総司がそういったので俺は耳を澄まして聞いてみた。すると……

「なあなあ、聞いてるよな、あのこと」

「うんうん、聞いた聞いた」

「編入生のことだろ。みんな知ってるだろ」

 ……いえ、僕、初耳です。

「なんか、明美ちゃんと同じくらいかわいい女の子なんだって!」

「そうそう、美少女だってな」

「マジか!すげー楽しみになってきた」

「おっぱいも大きいって言ってたわね」

「え、編入生を見た奴いるのか?」

「ええ、確か駅前で……」

 ・・・まあ、大体の事情はわかった。

「編入生、ねえ。いったいどんな奴なのかねぇ」

 とまあ、こんな感じの話をしていたらまるでタイミングを計ったようにチャイムが鳴った。

「んじゃあ、また後で」

「ああ」「また後でね」

 そう言って、二人は前を向いた。(ちなみに俺の席は一番後ろの一番窓側の席、つまり昼寝の絶好のポイントだ。二人の席は総司は俺の右斜め前、明美は俺の正面にある席だ)

「おっ、珍しく全員座ってるな」

 先生は入ってきてすぐにそういった。まるでそうなることを予想してたように……いや、実際そうなんだろう。なんたってこのクラスの奴ら、わかり易いもんなぁ。

「それじゃあ早速だが、編入性を紹介するぞ。入ってきてくれ」

 先生がそういった。そして、教室の扉を開けながら少女は入ってくる。

 編入生になんか興味ない俺は寝ようとした。したんだよ?でも出来なかった。

 その少女に見覚えがあったからだ。

 長い白髪は腰より下まで伸びていて、その顔はあどけなさの残る童顔。黒い瞳に抜群のスタイル。そして中学生のような身長。

 そして少女は黒板に自分の名前を書く。

「今日からこの学校に編入してきた藍野あいの 海華うみかです。よろしくお願いします」

 

 いや、本当に二回も会うとはね。





「まあ、みんな知ってる通り藍野は藍野財閥のご令嬢だ。だが、そんなこと関係なくみんな接してやってくれ。以上だ」

 まあ、先生がこんなことを言っているがたぶん俺、総司、明美の耳にぐらいしか入ってないと思うぞ。なんか、男女共に藍野に見とれてるもん。

「あの、先生。僕はどこに座れば良いですか?」

「ん、そうだな」

 そういって教室中を見渡す先生。そしてふと、俺の横に視線を止めた。そこには誰も使ってないスペースが。まさか・・・

「あの窓際のスペースのところに運んできた机を持っていってくれ」

「はい、わかりました」


「うんしょ、っと」

 えー、ただいま、藍野さんが私の横に机を運び終えました。

 ほかの奴だったらすげー喜びそうだけど俺は違う。勘弁してほしい。なぜなら……

(殺気がすげーよさっきから)

 前の二人のことでの殺気だけでも嫌なのにさらに倍増ししちゃったよ。このクラスの奴ら、目力つよいな~。

「……あの、青野君」

 藍野が俺に話しかけてきた。

「……何だ」

「一昨日はありがとう」

「……別にあれくらいどうってことない」

「そっか」

 何かしら満足したのか席に座る藍野。そして彼女は俺にこう言った。

「これからよろしくね、青野君」

「……ああ、よろしく」

(こいつ、また……)


 



 クラスの奴らの殺気が俺に突き刺さる中、俺は気になることを考えていた。

(こいつ、俺を呼ぶとき目に愁い帯びる気が……)

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