第77話 艦長の条件
ノード・セブンの傭兵協会を訪れたユウは、受付前で周囲を見回していた。いつもなら依頼掲示板や艦艇情報に目を向けるところだが、今日の目的は違う。
新しく購入を検討している護衛コルベット、ヴァンガード。その艦長候補との面談だった。
「……どんな人なんだろうね」
ユウが呟くと、隣にいたセラが答えた。
「経歴を見る限り、護衛任務の経験は十分だ。ただし、前の会社を辞めた経緯は確認しておく必要がある」
「そうだね。撤退命令に逆らったって話、ちょっと気になるし」
「命令に従わなかったことだけで、良し悪しは判断できない。重要なのは、なぜその判断をしたのかだ」
ユウは頷いた。今回は単に操艦技術のある人間を雇うわけではない。一隻の艦と、その乗員たちの命を預けることになる。どれだけ優秀でも、判断基準が合わなければ安心して任せることはできない。
そこへ、受付の奥からダグラスが現れた。
「おう、来たな。眠れる獅子」
「……その呼び方、まだ続いてるの?」
「残念ながら、しばらく消えそうにないな」
ダグラスは楽しそうに笑った。
「こないだなんか、若い傭兵が『眠れる獅子に弟子入りしたい』なんて言ってきたぞ」
「……やめてほしいんだけど」
「そう言うな。お前の戦果に憧れる奴もいるってことだ」
ユウは苦笑したが、セラは少し真面目な表情になった。
「憧れだけで戦場へ出るのは危険だな」
「そこは俺も分かってる。協会としても、妙な期待を持たせないようにしてるさ」
ダグラスは二人を奥の応接室へ案内した。
「さて、今日の相手だが、先に言っておく。腕は確かだ。ただし、少々頑固なところがある」
「……頑固?」
「ああ。納得できないことには、簡単に首を縦に振らん」
セラが小さく笑った。
「それなら、ユウとも気が合うかもしれないな」
「え? 俺、そんなに頑固かな?」
「自覚がないところまで似ているかもしれん」
ユウは納得できないまま、応接室の扉をくぐった。
*
応接室には、すでに一人の男性が座っていた。
三十八歳という年齢のわりに落ち着いた雰囲気があり、短く刈り込んだ黒髪にはわずかに白いものが混じっている。体格はがっしりとしているが、軍人のような威圧感はない。目の前には資料端末が置かれ、ユウたちが入ってくると静かに立ち上がった。
「マーカス・レインだ」
男性は簡潔に名乗った。
「ユウです。こちらはセラ・ヴァイス。今日はよろしくお願いします」
「こちらこそ」
マーカスはユウの差し出した手を握った。握手は短く、必要以上に力を込めることもない。
席に着くと、ダグラスが簡単に双方を紹介した。
「マーカスは民間警備会社で護衛艦の艦長を務めていた。護衛任務の経験は十五年以上。ユウは現在、古代航路艦アストライアを中心に複数の艦を運用している傭兵だ」
マーカスはユウを見た。
「噂は聞いている。宙賊の拠点を制圧したそうだな」
「……ああ、はい」
「六隻沈めたという話もある」
「それはちょっと大げさですね。戦闘不能にした船はありますけど、降伏した船もいますし」
ユウがそう答えると、マーカスはわずかに頷いた。
「……なるほど」
その表情からは、何を考えているのか読み取りにくかった。
セラが資料を開いた。
「まず、こちらの事情を説明したい。現在、百五十二メートル級の護衛コルベットを購入候補として検討している。主な用途は輸送船団の近接護衛と、小型目標への迎撃だ」
マーカスは資料を受け取り、艦の立体図を確認した。
「ヴァンガードか」
「知っているのか?」
セラが尋ねた。
「以前、同型艦と共同任務を行ったことがある。頑丈で扱いやすい船だ。ただし、迎撃能力を活かすには位置取りが重要になる」
マーカスは画面上で艦の向きを変えた。
「この艦は広い範囲に迎撃砲を配置しているが、全方向へ同時に最大火力を出せるわけじゃない。護衛対象との位置関係を間違えれば、せっかくの兵装も活かせなくなる」
ユウは興味深そうに頷いた。
「……なるほど。やっぱり、護衛経験が大事なんですね」
「経験だけでは足りん。艦隊全体で役割を理解している必要がある」
マーカスは資料を閉じた。
「それで、俺に艦長を任せたいという話だったな」
「はい。もちろん、まずはお互いに話をしてからですけど」
ユウが答えると、マーカスは少しだけ目を細めた。
「なら、こちらから先に聞きたいことがある」
「どうぞ」
マーカスはまっすぐユウを見た。
「お前は、何のために艦隊を大きくしようとしている?」
ユウは少し考えた。
「……仲間を守るため、ですかね」
マーカスは表情を変えなかった。
「それだけか?」
「それだけってわけじゃないです。もっといろんな場所へ行きたいし、できる仕事も増やしたい。正直、大きな船が好きっていうのもあります」
セラが隣で小さく息を吐いたが、ユウはそのまま続けた。
「でも、今回の護衛任務で仲間を失って、今の戦力じゃ足りないって思ったんです。船が増えれば必ず守れるわけじゃないですけど、選べる手段は増えるはずだから」
マーカスは黙って聞いていた。
「……そうか」
短く答えたあと、彼は次の質問をした。
「では、護衛対象と自分の乗員、どちらを優先する?」
ユウはすぐには答えなかった。
マーカスの目は真剣だった。答え方によっては、ここで話が終わるかもしれない。そんな雰囲気があった。
「……状況によります」
ユウが答えると、マーカスは少しだけ眉を上げた。
「ほう」
「護衛任務を受けた以上、守る責任はあります。でも、絶対に勝てない状況で乗員を全員死なせるような命令は出したくないです」
ユウは少し考えながら続けた。
「撤退した方が助かるなら撤退するし、戦えば守れる可能性があるなら戦います。ただ、その判断をするときに、護衛対象も乗員も、どっちも簡単に切り捨てたくない」
マーカスは腕を組んだ。
「……理想論だな」
「そうかもしれません」
ユウは否定しなかった。
「でも、最初からどっちかを諦めるつもりで護衛任務を受けたくないんです」
しばらく沈黙が流れた。
やがて、マーカスが小さく息を吐いた。
「……ダグラス。聞いていたとおり、面倒な艦長だな」
「だろう?」
ダグラスは楽しそうに笑った。
*
今度はセラが質問を始めた。
「こちらからも確認したい。前の会社で、撤退命令に従わなかったという記録がある。差し支えなければ、その経緯を聞かせてほしい」
マーカスは少しだけ表情を引き締めた。
「……ああ。その件か」
彼は端末を操作し、一つの航行記録を表示した。
「三年前の話だ。俺は民間警備会社の護衛艦を指揮していた。任務は輸送船四隻の護衛。目的地までは問題なく進んでいたが、最後の航路で武装集団に襲撃された」
画面には、輸送船団と複数の敵艦が表示されていた。
「敵は六隻。こちらは護衛艦二隻だった。最初の交戦で僚艦が損傷し、会社の指揮所から撤退命令が出た」
ユウは黙って聞いていた。
「命令の理由は理解していた。このまま戦えば、護衛艦まで失う可能性があったからな。だが、輸送船の一隻が機関を損傷していた。撤退すれば、その船だけは確実に置き去りになる状況だった」
セラが尋ねた。
「救助艇で乗員を退避させる余裕は?」
「ほとんどなかった。敵は輸送船へ接近していたし、通信妨害も受けていた」
マーカスは資料を切り替えた。
「俺は撤退命令を保留し、僚艦には離脱を指示した。そのうえで、自艦を輸送船の前へ出して敵を引きつけた」
「……一隻で六隻を相手に?」
ユウが尋ねると、マーカスは首を振った。
「まともに戦ったわけじゃない。障害物の多い航路だったから、地形を利用して時間を稼いだ。輸送船の応急修理が終わるまで、敵を近づけないことだけを考えた」
記録には、損傷していく護衛艦の状態が表示されていた。
「結果として輸送船は全隻離脱できた。俺の艦は大破し、乗員にも負傷者が出た。幸い死者は出なかったが、全員が無事だったわけじゃない」
マーカスは画面を閉じた。
「会社は、命令違反によって艦を失ったと判断した。俺は輸送船を守るために必要な判断だったと説明したが、結論は変わらなかった。契約は更新されず、俺もそれ以上争うつもりはなかった」
ユウは少し考えた。
「……後悔してますか?」
マーカスはすぐには答えなかった。
「判断そのものは、今でも間違っていなかったと思っている。だが、乗員を危険にさらしたことについては、別だ」
彼は静かに続けた。
「俺がもう少し早く敵の意図を読めていれば、あそこまで損傷せずに済んだかもしれない。そういう後悔は残っている」
ユウは頷いた。
その言葉には、どこか自分と重なるものがあった。
セラが尋ねた。
「もし同じ状況になったら、また命令に逆らうのか?」
マーカスはセラを見た。
「命令が不適切だと判断すれば、まず異議を申し立てる。だが、状況が切迫していて確認する時間がなければ、現場の艦長として判断する」
セラは腕を組んだ。
「それでは艦隊指揮が成り立たなくなる場合もある」
「分かっている。だからこそ、俺は誰の下で働くかを重視している」
マーカスはユウへ視線を向けた。
「俺は、艦長としての判断をすべて奪われるような組織では働きたくない。だが、勝手な行動が許されるとも思っていない」
ユウは少し考えた。
「……じゃあ、普段からちゃんと話しておく必要がありますね」
「何をだ?」
「どんな状況なら戦って、どんな状況なら撤退するのか。判断できないときは誰に確認するのか。そういうルールを、最初に決めておけばいいんじゃないですか?」
セラが頷いた。
「事前の交戦規定と指揮権限の整理だな」
「うん。それなら現場で迷うことも減ると思うし」
マーカスは少しだけ目を細めた。
「……なるほど」
そして、初めて小さく笑った。
「少なくとも、話の通じない相手ではなさそうだ」
*
面談が終わる頃には、予定していた時間を大きく過ぎていた。
マーカスはユウたちの艦隊構成や今後の任務方針について質問し、セラが主に運用面の説明を行った。アストライアとアーデントの役割、護衛任務での指揮系統、基地の整備能力など、確認する内容は多岐にわたった。
ただし、古代航路やHM-417の詳細については説明を控えている。マーカスもその点については深く追及しなかった。
「……話は分かった」
最後に、マーカスが口を開いた。
「俺としては、前向きに考えたい。ただし、艦を見ずに契約するつもりはない」
「もちろんです」
ユウが頷く。
「ヴァンガードは今、詳細検査中です。購入が決まったら、実際に見てもらいたいと思ってます」
「それなら問題ない。艦の状態と乗員構成を確認したうえで、最終的に判断させてもらう」
セラが尋ねた。
「乗員について、心当たりはあるか?」
マーカスは少し考えた。
「以前の部下で、今も仕事を探している者が何人かいる。ただし、全員を連れてこられるとは限らない」
「それでも十分だ。経験者が数名いるだけでも、艦の立ち上げはかなり楽になる」
ユウは嬉しそうに頷いた。
「じゃあ、また近いうちに話しましょう!」
マーカスは立ち上がり、ユウへ手を差し出した。
「……ああ。次に会うときは、艦を見せてくれ」
ユウはその手を握った。
「もちろんです!」
*
傭兵協会を出たあと、ユウとセラは連絡艇へ向かっていた。
「……どうだった?」
ユウが尋ねると、セラは少し考えた。
「悪くない。経験もあるし、自分の判断に責任を持とうとしている。ただし、過去の行動を美談として扱うべきではないな」
「……そうだね」
ユウは頷いた。
「俺も、撤退命令に逆らったことが正しいかどうかは分からない。でも、乗員を危険にさらしたことまで考えてるのは、いいなって思った」
セラは小さく笑った。
「そこは私も同感だ。ただ、正式に採用するなら、実際の指揮能力を確認する必要がある」
「……シミュレーター?」
「ああ。護衛任務を想定した訓練を行う。そこで判断や連携を見たい」
ユウは嬉しそうに頷いた。
「いいね! 俺も参加したい!」
「もちろん参加してもらう。お前も艦隊指揮官だからな」
「……えっ、俺も試験される側?」
「当然だ」
ユウは少しだけ苦笑した。
「……なんか、俺の仕事も増えてない?」
「艦隊が大きくなれば、責任も増える」
セラは平然と答えた。
「……ですよね」
*
同じ頃、HM-417ではリーネが到着していた。
今回の訪問目的は、精製金属の継続販売契約についての打ち合わせだった。オルガとハンナが準備した資料をもとに、販売数量や品質保証、輸送条件について協議が進められている。
リーネは資料を確認しながら、少しだけ驚いた表情を見せた。
「……試験ラインだけで、ここまで安定した品質が出せるんですね」
オルガが頷いた。
「はい。ただし、生産量は限られています。現在の設備では、月間二十トン程度が安定供給できる上限です」
リーネは端末を操作した。
「それなら、最初の継続契約は月間十五トン程度から始めるのがよさそうですね。品質と納期の実績を積みながら、徐々に数量を増やしていく形です」
ハンナが尋ねた。
「販売価格については、どの程度を想定されていますか?」
「現在の市場価格をもとに、品質保証と輸送費を考慮した見積もりを作成しています。最初から大きな利益を出すより、継続して購入していただける条件を優先したいと思います」
オルガが頷いた。
「それなら、こちらも生産計画を立てやすくなります」
リーネは少し微笑んだ。
「長く続けられる事業にしたいですから」
そのとき、会議室の扉が開いた。
「ただいまー!」
ユウが顔を出した。
「あ、リーネ! もう来てたんだ!」
「お帰りなさい、ユウさん」
リーネは嬉しそうに顔を上げた。
「艦長候補の方とは、お会いできましたか?」
「うん! 結構いい人だったよ。まだ正式には決まってないけど、前向きに考えてくれるって」
ユウが笑うと、リーネも微笑んだ。
「それはよかったですね」
ユウは会議室の資料を覗き込んだ。
「……こっちはどう?」
「順調ですよ。継続販売の条件も、ある程度まとまってきました」
オルガが説明した。
「初回は月間十五トンから始める予定です。生産ラインの増強は、契約実績を確認してから判断します」
「おお、いいじゃん!」
ユウは嬉しそうに頷いた。
「これで基地の収入も少しずつ増えそうだね」
リーネが微笑んだ。
「はい。でも、ユウさん。収入が増えたからといって、すぐ新しい船を買わないでくださいね」
「……えっ!? 今ちょうど買おうとしてるんだけど!」
「それは存じています。ですから、なおさらです」
ユウが苦笑すると、ハンナも静かに頷いた。
「まったく同感です」
会議室に小さな笑いが起きた。
*
打ち合わせが終わったあと、ユウはリーネとともにHM-417の展望区画を歩いていた。
大きな窓の外には、古代施設の外壁と、その向こうに広がる宇宙が見える。遠くでは作業艇が資材を運び、整備区画へ向かって移動していた。
「……こうして見ると、結構変わったね」
ユウが呟いた。
「最初は、もっと静かな場所だったんですか?」
「うん。ほとんど使えない設備ばっかりだったし、人も少なかったからね」
リーネは窓の外を眺めた。
「今は、たくさんの人が働いていますね」
「そうだね。みんなのおかげで、少しずつ基地らしくなってきた」
ユウは少し笑った。
「……でも、正直ここまで大きくなるとは思ってなかったな」
リーネはユウへ視線を向けた。
「私は、まだまだ大きくなると思っていますよ」
「……ほんと?」
「はい。ユウさんは、きっとこれからもいろんなことを始めるでしょうから」
ユウは苦笑した。
「……否定できないな」
リーネは小さく笑った。
「でも、私はそういうところも素敵だと思います」
ユウは一瞬、言葉を失った。
「……え?」
リーネは少しだけ頬を赤らめたが、視線は逸らさなかった。
「新しいことに挑戦して、周りの人たちと一緒に形にしていく。そういうユウさんを見ていると、私も何かしたくなるんです」
ユウは少し照れくさそうに笑った。
「……そう言ってもらえると嬉しいな」
二人はしばらく並んで歩いた。
いつもなら船の話を始めるところだったが、この日は少しだけ違った。ユウはリーネが楽しそうに話している姿を見ながら、以前より自然に彼女のことを意識していた。
「……そうだ、リーネ」
「はい?」
「今度、仕事抜きでどこか行かない?」
リーネは足を止めた。
「……え?」
ユウも立ち止まる。
「いや、いつも仕事の相談ばっかりだし。たまには普通に遊びに行くのもいいかなって」
リーネはしばらくユウを見つめていた。
そして、ゆっくりと微笑んだ。
「……ぜひ」
その声は、いつもより少しだけ柔らかかった。
「楽しみにしていますね」
ユウは頷いた。
「うん。俺も」
リーネはもう一度微笑み、二人は再び歩き始めた。
*
その夜、HM-417の管理室では、新しい資源事業の契約書が最終確認されていた。
《精製金属継続供給契約》
《月間供給量:15トン》
《契約期間:6か月》
《品質保証:外部検査基準に準拠》
《販売窓口:アルフェリアグループ》
ハンナは内容を確認し、必要な項目を記録した。
「……これで、基地の事業収入が一つ増えますね」
オルガが頷いた。
「はい。まだ小規模ですが、安定した販売先ができたのは大きいです」
ガルムの端末が起動した。
『生産計画の更新を確認しました。精製設備の稼働予定を登録します』
「ありがとう、ガルム。電力使用の調整もお願いできますか?」
『了解しました。既存設備との負荷配分を確認し、必要な調整を実施します』
オルガは頷いた。
少しずつではあるが、基地は自分たちの力で収益を生み出せるようになり始めていた。
そして、艦隊の拡張計画も同時に進んでいる。
新しい護衛艦の購入。
新たな艦長候補との出会い。
そして、地下で眠る大型古代艦の研究。
それらはまだ、それぞれ独立した計画にすぎない。
だが、少しずつ一つの方向へ向かって動き始めていた。
*
翌朝、ユウの端末にダリオから新しい報告が届いた。
《ヴァンガード推進制御系統/交換試験結果》
《通信変換装置:交換完了》
《制御ソフト:更新完了》
《高負荷試験:正常》
《推進出力制限:解除可能と判定》
《試験航行:実施待ち》
ユウは思わず笑顔になった。
「……おお! ついに直った!」
アイリスが応じた。
『艦長、現時点では係留状態での高負荷試験を通過した段階です。試験航行の結果を確認する必要があります』
「分かってる。でも、かなりいいところまで来たじゃん!」
ユウはセラへ連絡を入れた。
「セラ! ヴァンガード、もうすぐ飛べそうだよ!」
『報告は確認した。試験航行には私も立ち会う。ジェイドとダリオにも連絡しておこう』
「了解!」
ユウは端末を閉じ、窓の外を見つめた。
新しい護衛艦が加われば、艦隊はさらに大きくなる。
だが、それだけでは終わらない。
次に必要なのは、新しい艦長と乗員たちが、アストライアやアーデントと連携して戦えるようになることだ。
「……よし。次は実際に動かしてみよう」
ユウは少しだけ楽しそうに笑った。
新しい艦の購入は、いよいよ最終段階へ進もうとしていた。




