~ダ・ヴィンチと平賀源内の四方山話~
~ダ・ヴィンチと平賀源内の四方山話~
とあるエルフのBAR。
ある日の話。
……いや、二人の日常かもしれないお話。
「美人じゃのぅ。」
「美人だねぇ!」
二人が見惚れるほどの美しいエルフが、カウンターの向こうでグラスを磨いている。
「して、ママ。いくつになったかのぅ?」
「ダ・ヴィンチさん、エルフに歳を聞くもんじゃないよ?」
ママがおつまみを作りながら笑って答える。
「おめぇ、毎回その会話してねぇか?(笑)」
「エルフは1000年以上生きるって話じゃねぇか。」
「ワシ等は永遠じゃがな(苦笑)」
「ドワーフは700年、竜人は500年ぐれぇか……」
「そうじゃな。ワシは何人も友を見送ってきたわ……」
「そうだ。幸ってのと勇者もオレ等の仲間入りしたって聞いちゃあいるが。」
「ぁあ、幸か。ヤツは面白いぞぃ。」
「オレも会ってみてぇな。」
「そのうち機会もあるじゃろうて。」
「……勇者は……アイツはアイツでよ、いいんじゃぁねえか?」
「そうじゃな。魔物討伐は続けるらしいしのう。」
「源内さん。そこのお・じ・い・ちゃん!おつまみ出来たわよ!エルフ特製の森キノコのきんぴらよ!」
『キノコをきんぴら(てぇ?)(じゃと?)』
ぶつぶつぶつぶつ……
(悪くねぇな。シャキシャキキノコのきんぴら。)
(ちと水分が多くないかの?)
(煮物ときんぴらの間としたらいいんじゃねぇか?)
「二人とも!何ぶつぶつ言ってるんだい?(笑)」
『お、美味しい(ぞい。)(な。)』
「して、源内、今日は仕入れか?」
「ああ。ダークエルフの所で結界魔道具と解呪薬を仕入れてきて、ここでは回復薬だ。」
「商売熱心じゃのぅ。」
「いやなぁに。回復薬1つ、魔道具1つでもたくさんの素材が必要じゃねぇか。それを採取してきてくれるのは誰だ?」
「冒険者じゃな?」
「冒険者に少しでも安く売ってやりてぇじゃねぇか。」
「エルフとダークエルフの店は初心者には敷居がたけぇよ。」
「そうじゃった(笑)店主を見て緊張して何も買わずに帰る冒険者を何度見てきたことか。」
「源内さんにはいつもお世話になってるわよ。冒険者のための商売ですもの。私たちエルフからもたくさん仕入れてくれるし。」
ママが、源内にだけ、お酒を差し出す。
「ワシの酒は?」
「アンタ昼間から飲み過ぎなの!」
「ところでおじいちゃん。貴方は何をされてる方かしらね?(微笑)」
「ん?わ、ワシか?……そうじゃな。……なんじゃろうな(笑)」
ダ・ヴィンチは誰にも聞こえないような小さな声で呟いた。
(ワシか。ワシはモナリザを描いておる。)
二人の四方山話は夜が更けても続くのだった。




