48日目~試行錯誤・完成形~
48日目~試行錯誤・完成形~
「おは……よ。」
「おはようだぞー。」
「寝た?寝てないよ…な?」
「寝てないぞー!あ、出来てるぞ!試験機あと4つ……魔石のハメる位置を……か、えてあるぞ……」
「俺もその位置関係で設計図仕上げ……て。」
「朝ごはん食べるぞーー!食べないと力出ないぞーーー!」
テーブルの上には、描き直された設計図が何枚も散らばり、その横には魔石をはめ込む位置が少しずつ違う試験機が五台並んでいた。
「ドワーフくん。オークの魔石って基本無属性なんだよね?」
「そうだ。それに後から属性を付与する形だな。付与は錬金釜で出来る。ただ容量が少ないのであまり使われてはいない。」
「AIWatch、異世界でとってきたオーク魔石の総量は?」
「オークロード1、オークジェネラル10
、オークアーチャー20、オーク163デス。」
「お前、この5つに別属性を付与するつもりか?」
「そうだが?」
「いやいや、普通、魔道具には属性1つ、多くて2つだぞ?」
「ん?別属性で同時に処理したら速くない?」
「……速い。と思う。」
「さて、比較検証するか。」
魔石の配置は、すでに五芒星と決めてある。 頂点には金属性を置き、そこから金→水→木→火→土の順に並べる。
五台の試作機の違いは、魔石同士の距離だけ。 配置はすべて同じで、間隔が数センチ、数ミリずつ違うだけだった。
相生も相剋も距離で強さが変わる。なら、最適な間隔があるはずだ。
俺達は五台の試作機全てに魔石をはめて手分けして魔素データを集めた。
その中で魔素が安定して計測されたものを2台選ぶ。
「なんで金を頂点にしたんだ?」
「金は制御と伝達を担当する。AIWatchで一番大事なのは攻撃力じゃないからな。処理速度だから。」
「なるほど。5つの魔石で仕事を分けて、金が伝達と制御してるんだな?」
「そうだ。あとは金属性魔石の調整だけだよ。」
「だけなんだけどさ……なぁ、ドワーフくん。俺……あと2日欲しいよ……」
「幸ーーーーー!俺もだぞーーー!お前……明日なんだよな……」
「完成させよう!」
「おーーー!もう少し頑張るぞーーー!!」
♢♢♢♢♢
出来た……
出来てしまった……
なんでだ?嬉しいはずだろ?
ココで出来ることやりきったよな。俺。
ああ。まだ続けたいんだな。
隣で大いびきかいて寝てるドワーフくんを眺めながら。
俺は気付いていた。
完成形はまだまだ先。これからもココで。アトランティスで仕事をしよう。したいんだということに。




