45日目~家を借りてみた~
45日目~家を借りてみた~
俺は決断までの残りの日々をアトランティスで過ごすことにして、家を借りた。
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役場【不動産相談窓口】
「こちらー不動産相談窓口になります。なんでも相談してくださいねぇ。49日終了までは生活支援の対象となりますのでぇ。その後借り続けることも購入することも出来ますよぉ。あ、そこからは不動産屋のお仕事ですぅ。冒険者ギルド内にありますよぉ。」
「えと、短い期間になると思うのですが。借りられますか?」
「幸様ですね。5日コースがございます。支援期間中ですので無料ですよ。」
「工房つきの物件はありますか?」
「ありますが、自費で借りていただくことになりますねぇ。」
「わかりました!ドワーフ街の入口付近に手頃な物件がありませんか?」
「ホログラムでお見せしますねぇ。希望の範囲を丸で囲っていただければ、借りられそうな物件が表示されますよぉ。条件欄にはチェック入れて下さいねぇ。」
(某不動産サイトみたいだな)
俺は希望どおり、大通り沿いに家を借りることができた。
裏手には独立した工房がある。
工房には鍛冶道具、炉、ドライバー、ペンチやレンチ、電動工具など現代的な工具もズラリと並んでいた。
そして一番目立っていたのが【錬金釜】。
俺は魔法が使えない。どうしたものか。錬金釜の前で立ち尽くしていると……
「引っ越し祝い持ってきたぞーーー!酒だぞーーー!」
「あ!ドワーフくん!ちょうどいいところに!俺、魔法が使えないから、錬金術なんて出来ないよね?」
ドワーフくんは「なにいってるんだー。」
とぶつぶつ言いながら入口付近にあるブレイカーの様なものを上げて、錬金釜にAIWatch収納から取り出した魔石をはめ込んだ。
「これでお前もーーー使えるぞーーー!」
「え?錬金釜って誰でも使えるの?」
「じゃあ、設計さえできれば何でも作りたい放題じゃ?」
ドワーフくんの目がキラリと光った。
「それは違うぞ。確かに錬金術では『外側』は誰でも作れる。それに命を吹き込むのは我々の仕事だ。」
「魔石の種類、配置場所、装飾。そのすべてに意味がある。それは人の手によるものだ。」
「つまりーー!俺達の仕事だぞーーー!」
なるほど、これは「設計者」の仕事なんじゃないか?
何をどこに配置してどのように発動させるか……
俺は思考の沼へと沈んでいった。
「設計者モードに移行シマス。」
目の前には俺が生前使っていたノートパソコン(に似た物)が現れていた。
「お前、そんな事も出来るのか。」
「初期アプリとしてインストールされてイマス。」
俺は静かにパソコンの前に座った。
「おーーい!みゆきーーーー!俺と酒飲もうぜーーー!」
というドワーフくんの声が遠くに聞こえたのは……
うん。気のせいだよね。




