38日目~【勇者視点】~
38日目~【勇者視点】~
俺は、
エドワード・アレクサンダー・フォン・ローゼンベルク・フォン・シュヴァルツェン・アルカディウス・マクシミリアン・フェルナンド・ヴァレンシュタイン……(勇者)
この名前には誇りを持っている。
名前の数は、俺が救ってきた世界の数。
魔王を討伐した証だ。
……まぁ、カブってる名前もあるけどなー!!
今では二百を超える名前が並んでいる。
毎回十六歳で転生し、
十八歳で魔王を倒し、
また転生する。
それを四百八十五回。
もう数えるのも面倒だ。
そんな俺が最近、
とんでもなく面白いヤツと知り合った。
和田幸。
ヤツには「使命」が無いらしい。
使命が無いだとォオオオオ!!
俺は、自分が最初に転生した日のことを思い出していた。
神様に言われたんだ。
「勇者特典としてチート能力を授けます。」
俺は……
「俺! 勇者になります!」
二つ返事だった。
十六歳のガキだ。
チート能力付きで世界を救う勇者になれる。
断る理由なんて、どこにも無かった。
……まさか、その一言が四百八十五回続くなんて、
あの頃の俺は夢にも思っていなかった。
♢♢♢♢
そんな時だった。
アイツからメッセージが届いた。
『素材集めの手伝いお願いできるかな?』
ふざけるな!俺は勇者だ!
『勇者の強さが必要なんだよ。』
そうか?俺強いもんな!!
『一応、チャトラも誘ったけど……』
ん?チャトラ?お、俺に行かない選択肢は無い!
俺は初めて「使命」の無い冒険に出ることになるのだった。
俺か?楽しみになんかしてないぞ?
してないからな!




