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29日目~天照大神(アマテラスオオミカミ)~

29日目~天照大神~


俺は穢れ祓いの報告をするため、アマテラス様と向かい合っていた。


(な、ぜ、二人きり。)


(幸サン、心拍数急上昇デス。)


「あら、お帰りなさい。」


「上手くいったみたいですわね。」


「はい。」


「何が何だか分からないうちに終わってましたよ。」


アマテラス様は優しく微笑む。


「ところで。」


「何かワタクシと話したいことがあるのでしょう?」


「はい!」


「家には子どもの頃から天照大神様のお札が神棚にあって、お正月には天照大神様をご祭神とする神社へ毎年家族で初詣に行っていたんです!」


「それに近所の神社は遊び場みたいな場所で……。」


「日本神話も大好きで!」


「だから前世からずっと、お会いしてみたかったんです!」


話したいことが次から次へと溢れ、一気にまくし立ててしまう。


アマテラス様は嬉しそうに目を細めた。


「ふふふふ。」


「とても嬉しいですわ。」


「ありがとう。」


俺は少し照れながら頭を掻く。


「あの……。」


「サイ……下さい。」


「はいはい。」


「もちろんですわ。」


アマテラス様は迷うことなく、さらさらと何かを書き始めた。


「どうぞ。」


「ありがとうございます!」


両手で受け取り、大事そうに眺める。


「……。」


「……。」


「お札やーーーー!!」


アマテラス様は口元に手を添え、くすっと笑った。


「ふふふ。」


「少しだけ、勘違いしてしまいましたわ。」


(絶対わざとだ……。)


◇ ◇ ◇


「お前、今日静かだったな。」


「ワタシも空気を読むことを学習シマシタ。」


「知ってるよ。」


思わず笑ってしまう。


そうして、俺のアマテラス様との特別な一日は、静かに幕を閉じた。


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