21日目 ~アトランティス・港の結界~
21日目 ~アトランティス・港の結界~
勇者との出会いを終え、俺達は宿へ戻った。
部屋の扉を開ける。
ベッドの上には、いつものようにちっさいおじさんが座っていた。
「遊ぶか?」
「遊ばない。」
俺は苦笑しながら椅子へ腰掛けた。
「港の結界ってさ。」
「大西洋上空の他に、どこへ繋がってるの?」
「現在利用可能な結界出口は五か所デス。」
AIWatchが世界地図のホログラムを映し出す。
五つの光が、それぞれ別の場所で輝いた。
「大西洋上空。
(アトランティス・ヨーロッパ・西アジア・北アフリカ方面)」
「日本・富士山麓。
(日本・東アジア方面)」
「メキシコ・ユカタン半島。
(マヤ文明・アメリカ大陸方面)」
「アフリカ・サハラ砂漠。
(アフリカ方面)」
「太平洋・イースター島。
(モアイ・太平洋諸島方面)」
「思ったより少ないんだな。」
「結界出口は世界中に無数に存在するものではアリマセン。」
「各地域へ安全に移動するための中継地点デス。」
「結界を抜けた後は、基本的に飛竜で目的地まで移動しマス。」
「だから今まで飛んでいたのか。」
「その通りデス。」
もう一度地図を眺める。
富士山の映像がゆっくりと映し出された。
白い雪をいただいた、美しい山。
「富士山か……。」
「一度行ってみたいな。」
「日本へ向かう際は、富士山麓出口を利用シマス。」
「でも、その前に。」
俺はユカタン半島へ視線を向けた。
「マヤ文明を提案シマス。」
「暦だったよな。」
「その通りデス。」
「よし。」
「次はマヤに行こう。」
話がまとまると、ちょうど夕食が運ばれてきた。
「ナポリタンだ。」
久しぶりに食べるナポリタンは、どこか懐かしい味がした。
明日は、新しい大陸。
マヤ文明へ向かう。




