特別短話 復讐に捧げます 私のハート
この話は「想いをこめたお菓子は魔法になる 〜魔王の娘のはなまるスイーツ店〜」の1章4話「Making あんたなんか転生しても絶対許さない〜ここで終わらす最期のバースデーケーキ〜」の続きです。
まだそちらを読んでいない方は下のリンクから飛んで、読んでみてください!
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良かった。お姉ちゃんの誕生日ケーキも完成したし、あとは真っ直ぐお家に帰るだけ!
そろそろお姉ちゃんもお家に帰ってるころだと思うし、早めに帰らなきゃ!
「ただいまー!」
あれ?お姉ちゃん、まだ帰ってないのかな?
今のうちに、冷蔵庫にケーキしまっておこう!
――――――――――――――
「ふー、今日のライブめっちゃ楽しかったー!」
これでリシテッドの名前が宇宙にも広がったりして!w
そう思っていたが・・・、
「なに・・・、あの怪物、」
駅の方から黒い狐のような姿をした怪物がゾロゾロと出てきた。
私は放心状態であった。
「リシテッド様!前を見てください!」
ファンの子にそう言われて初めて状況を理解した。
(あっ、私、噛まれちゃう・・・。)
その時、私の口が勝手に動いた。
「〜♪」
その音を出した瞬間、怪物達は消滅していった。
「え、なに!?どうなってるの!?」
だが、そんな時間も一瞬だったのだ。
(前から剣を持ったやつも来る!?でも大丈夫、さっきみたいに声を出せば・・・)
「〜ァ―!?」
(嘘でしょ!?声が、さっきの音が出ない!)
「―っ!?」
グサッ。
「―私・・・死ぬ?」
幻覚なのかもしれない。
空から猫耳のようなものがついた純白の青年が現れた。
(私の、王子、様?)
「おいっ!大丈夫か!?しっかりしろ!」
(あれ、私の体が、ちょっとずつあの怪物に変化してる・・・。)
「もう、始まったか・・・。」
「私、死にたくない・・・。」
「悪いが君はもう死ぬという選択肢しな残されていないんだ。・・・これ以上被害を増やさないためにも、君をここで殺す。」
「―え。」
「ミックス 自殺×罪悪感×炎!」
そう彼が言うと私の体は黒く、紫色の炎で燃やされていった。
「熱いっ、」
「大丈夫、これで君がクライトになる事態は防いだ。痛みもじきに消えるだろう。」
(かっこいい・・・、)
「―うん。」
その言葉を最後に西陽の姉は天に飛び立って行ったのだった・・・。
――――――――――――――
「お姉ちゃん、遅いな〜。どこにいるんだろう・・・。」
あれから5時間も経った。もうとっくに姉が帰ってくる時間を過ぎているというのに・・・。
「・・・暇だからテレビでも観ようかな・・・、」
内心、震えていた。もし姉に何かあったらどうしようと。
「緊急速報です! 〇〇県xx市に謎の怪物が100年越しに現れました。直ちに避難してください!」
「えっ、ここって確かお姉ちゃんのライブの場所・・・だよね、?」
(もしかして・・・)
「ちょっと、確かめてこよう。」
バタン!
西陽はドアを勢いよく開け、近くのタクシーを呼んだ。
「来てください!」
――――
「お嬢ちゃん、さっきのニュース見たかい?」
「見ました!それよりも、早くここに連れてってください!」
「ここって、さっきニュースで言われてた場所じゃないか!?」
「お願いします!姉がそこにいるんです!」
「いくら私でも5歳の女の子をこんな危険な場所に連れてくわけにはいかない―」
「じゃあ、代金を先払いします!これでどうですかっ!?」
「いっ、一万!?どこでこのお金を拾ったの!?」
「拾ったんじゃありません。お小遣いです!」
西陽の姉はお小遣いとして毎月100万円をあげていたため、一万円など西陽には端金に過ぎなかった。
「でも、どれだけお金を積まれても無理なものは無理だよ。」
「じゃあ、これでどうですか?」
ドサッ
「ゴッ、50万・・・。」
「どうですか?」
「っ、くれぐれも気をつけてね。」
「はいっ、お願いします♪」
――――――――――――――
「ついた・・・、ありがとうございます!」
「気をつけてな!」
スタスタスタ
「お姉ちゃん、どこかな・・・キャァッ!テレビに出てた怪物!?」
逃げなきゃ、
ズドンッ
「転んじゃった、こんな時に・・・。」
うわっ、もう噛まれそう・・・。
「ミックス 自殺×罪悪感×炎!」
その瞬間、怪物は消滅していった。
「あ、ありがとうございます。」
「大丈夫か?こんなところに1人で来ると危ない!」
「大丈夫です!家族を見つけたらすぐ帰るので!」
(お姉ちゃんも、怪我してないかな、?)
5分後
「いたっ!お姉ちゃん〜!―っ、!?」
そこには、先程の青年と姉がいた。
「・・・これ以上被害を増やさないためにも、君をここで殺す。」
「―え。」
「ミックス 自殺×罪悪感×炎!」
青年がそう言うと、黒い炎が姉を燃やし始めていた。
「熱いっ、」
「大丈夫、これで君がクライトになる事態は防いだ。痛みもじきに消えるだろう。」
(お姉、ちゃん?)
「―うん。」
サァァァ。
姉は砂のように消えていった。
その瞬間、私は走り始めた。
「ねぇ!私のお姉ちゃんどこにやったの!?ねぇ!」
「・・・、君はさっきの!?」
「ねぇ!答えてよ!」
「…君のお姉さんはあの怪物になってしまいそうだったんだ。だから俺が殺した、それだけだ。」
「でも!わざわざ殺すまでもなく、保護することもできたでしょ!?」
「・・・、」
「ねぇ!」
「俺には、クライトを殺さなければいけないという使命がある。・・・俺は、もうクライトの被害に遭う人を見たくないんだ。」
「―え、?」
そう言って青年は空に昇って行った。
「私、間違ってたのかな?」
その時、耳鳴りが鳴るくらいに痛い、悪魔のような声が聞こえた。
「いや、君は間違ってない。」
「あなたは・・・、誰?」
「私は―。君の復讐心に油を注ぐ者と言っておこう。」
「私が・・・、復讐心を?」
「そうだ。両親がいない君にとっての大切なただ1人の家族を殺されたんだ。」
「あ、あぁぁぁぁ!」
「憎いだろう?」
「えぇ!」
「その調子だ。その感情を身体の全てに!」
「私、あいつを、殺す?」
「今かな。」
私に話しかけてきた―が私の口の中に何かを押し込んできた。
「グハッ、ゲホッ、ゲホッ!」
「君の脳にクライトが寄生する。私の人形がまた1匹増える・・・!」
「私、あの怪物に変化してる!?」
「オール マジック チェンジ!」
その言葉を―が発した瞬間、私の体は青色の狐になっていた。
「私、どうなっているの?」
「本来、狐神は13歳の誕生日にクライトに殺された人間しかなれない。しかし、ある条件が満たされればもう一つの方法でも強制的に人間を狐神にすることが可能だ。・・・君は選ばれた!さぁ、その力を使って存分に復讐を実行せよ!」
そいつは一枚の札を取り出し、筆で「α」と書き、私の頭に貼り付けた。その瞬間、私の体はまた、変化したのだ。
「人間になった・・・、!?」
「その姿なら君の力を発揮できる。いくつかクライトを渡そう。君ならクライトを従えることができるはずだ。」
「それってどういう・・・、。」
その瞬間、私の意識が消えた。
「はい。わかりました。」
「よろしくね。コードネーム ミナミ αランクさん。」
「はい。よろしくね。君たちも。」
「ぁぁぁ。」
「そっか、君たちには感情がないのね。それなら私が植え付けてあげる。とってもいいものを持ってるの♪」
「ぁぁぁ」
「これでαランク帯の狐神が2人に・・・。あと1人、必要だね。」
――――――――――――――
「・・・クライトの被害が出れば、必ずあいつがやってくる。そのためにはあの中学校に潜入しないと・・・ふふふ♪とっても楽しみ♪」
(終わり)




