第一章:巻き込まれゆく自分の日常
第一章
昴】多分ここだと思うんだが…
そう思ったが、薄暗いので周りがよく見えない
昴】そういや昔なんかの本に書いてあったな
目で見るんじゃなく心で感じろって…
目で見るな…ねぇ
この状態じゃ見ることも不可能なんだがなぁ
昴】まあ、目が慣れてきたから別にいっか…
そう言うと、周りを見た
確かに辺りがぼんやりとだが見えてきた
昴】ここは…教室棟か
昔だったら煩いくらいに賑やかだったんだろうなぁ
教室の内部を見てみると、黒板に何か書いてあるのが見えた
昴】ん?
何か書いてある…
何が書いてあるか興味が沸いた
昴】…鍵かかってなきゃいいけど
そう呟いてドアの方に寄ってみた
…でもやはりというべきか
昴】…鍵かかってるし
さて、どうしよう
この場合は合理的に考えて…
昴】…どうせ廃校舎なんだし…
周りに誰もいないし…
そうなると…
昴】目標、ドア
攻撃方法、勢いのついた突進
というわけで…
壊れろ!
ミシッ
…バタン
昴】よし、これで読める
えっと…何々?
全テヲ超越スル力、コノ地ニアリ
ソレヲ研究スルモノ、コノ地ニアリ
ソノ力ニ魅入ラレシ者、人ノ世ニ禍ヲ齎コトトナルダロウ
昴】…誇大妄想の塊みたいだな、これを書いた奴の頭は
そう言って、俺は教室から出た
その刹那、何かの気配がどこかの教室から感じた
それと共に話し声も
昴】…誰かいる
そう呟き、声がする方へ足を進めた
しばらく歩くと、声がはっきりと聞こえてきた
…どうやらここのようだな
よく聞くと、どうやら二人いるらしい
しかし、静かに聞いていると、一方が独り言を言ってるようだった
おかしいと思い、ドアの隙間から覗いてみた
そこにはなんと銃が
昴】(さっきのはこいつの仕業か
ちぇ、覆面被っててよく顔が分かんないな
でも、もう一人は…!)
そう、そこにいたのは、今頃授業をしてる筈の先生が…
何かがキレた
昴】うおぉぉぉぉぉ!
覆面】な、なんだきさ…
ぐぁ!
覆面はいきなりのことで何が何だか分からなかったのだろう
俺の突進をモロに喰らい、気絶したようだった
昴】先生!
大丈夫か!?
…返事がない
昴】ちっ…意識が混濁してる
とにかく止血しなきゃ…
…それと覆面が動けないよう手足を縛っておくか
そんなわけで、俺は自分の制服を脱ぎ、包帯用と捕縛用に引き裂いた
昴】こんなもんか
しかし…酷いな
両足にそれぞれ一発ずつ
腹に一発…か
その時、後ろで何か動く気配がした
昴】…お目覚めかい?
覆面】…誰何だ、貴様は
昴】それは俺が聞く側だと思うが?
覆面】…それもそうだな
で、何が聞きたいんだ
昴】まず一つ
何故先生にあんなことをした?
覆面】…教えられない
昴】じゃあ二つ目だ
お前は一体何なんだ
…いや、正確には
「お前ら」かな
覆面】それも教えられない
昴】なら…体に聞くまで…?
覆面】ちょっ…それは…
昴】…………………?
覆面】…?
どうした?
昴】…何か聞こえる
足音だ…しかも沢山
覆面】…本当だ
昴】…やれやれ、仕方ねえな
逃げな
そう言って、俺は縄代わりに使ってた制服をほどいた
覆面】…何故逃がす?
このまま捕まえておけば警察に引き渡せるのに
昴】残念だが、警察は嫌いなんだよ
引き渡したらお前に色々と聞くことも出来ないしな
覆面】…馬鹿だな、貴様は
昴】そりゃどうも
…これ持って行きな
覆面】これは…?
昴】俺のお守り
ちゃんと返しに来いよ?
覆面】…気が向いたらな
昴】それでもいいや
それと…頼みがある
覆面】この際だ
何でも聞こう
昴】この包帯にした制服を持っていってくれ
んで俺の足を撃ち抜いてくれ
骨は外せよ?
覆面】それで逃げれるのなら遠慮なくやらせて貰おう
昴】じゃ、やってくれ
分かってると思うがすぐ逃げろよ?
大勢くるから
覆面】…分かった
パーン!
その音が聞こえたのと同時に、体が傾いていくのが分かった
痛いな…と思った
まどろみに落ちていく途中、誰かが叫びながら入って来るのが分かった
あいつ…ちゃんと逃げたかな…
そう思ったら…そこで意識が途絶えた…




