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きれいなひと  作者: 宵ノ雪
第一章  孤独
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うしなったものは(有栖視点)

~~~~

朝起きると、父さんと母さんがいなかった。


「とうさん、かあさん、どこ?」


呼んでも出てこない。


家じゅうを探してもどこにもいない。


とうとう泣き出してしまったが、それでもどこにもいない。



そうしてしばらくしたころ、ばあばがやってきた。


ばあばはひどく慌てていて、息を切らせていた。


「ひろちゃん、お父さんとお母さんがいなくなった」


ばあばはそう言って私を抱きしめて、ばあばの家に連れて行った。


「とうさんとかあさんはどこ?」


「もう戻ってこないんだよ。

これからは、ばあばと暮らそうね」


ばあばが言ったことは理解できなくて、しばらくしたら戻ってくると思っていた。



けれど、そうではなかった。


何日も経っても父さんと母さんは一向に戻ってこなかった。


子供にとって、数日というのはとても長い時間だ。

待ち続けていると余計にそれを感じる。


ばあばは家にいないことが多く、寂しさを聞いてもらうこともできなかった。


仕方なく公園にいても、みんな有栖よりも早くに帰ってしまう。


その日もみんながいなくなった後も公園にいると、運悪く雨が降ってしまって家に帰れなくなってしまった。


帰ろうにも帰ってもだれもいないし、どこかに行くにも行く当てはない。


仕方なく遊具の下で雨宿りをしていた。


雨のせいで誰もいないし、電池が切れたのか街灯の光もない。


ざあざあと雨が降る中で一人うずくまっていると、ふと雨をはじく音がした。


顔を上げると、傘を差した同い年ぐらいの女の子がいた。


「だれ?」


ざあざあと、雨が降る音がやけに大きく聞こえた

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