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ものがたり
この坂道下りて行く
すこし長めのスロープ歩くように
坂の上から見えるよね
銀色のさざ波いくつもの光ゆれて
涼しげな海原はきらめき織りなして
走って急いで坂道駆け下りるなんて
もったいなくて もったいなくて
よそ見をしながら道は森へ向かうけど
きらきら木漏れ日のすきまから
さざ波の音がまだ聞こえてくるよ
気持ちが沈んでも
この坂道あるくたび
世界はこんなにも遠くまで
明るい光で満ちていて
その輝きの向こうにはいったい
なにがあるというのだろう
挫けそうな気分でも
この坂道あるくたび
向こうのだれかもぼくのことを
おなじ気持ちで追いかけているのなら
つながっている信じたい
受話器もなくて電波もなくて
遠くに目を向けるだけで
あの手鏡のような水面の群れが
輝く未来 ときめく明日を
きっと きっと 心の奥に
眠ること恐れなくていい
進むことためらわう こんな日も
ずっと ずっと 心は語る
ひとりでも続いてく道があること
坂道の景色はだれでも見れるけど
だけど一人ひとり心で見えている景色は違うんだよ
そうさ一人ひとり歩くたび 希望のいまは
まだ描かれてなんていないから
一日一枚の絵を描くように
ゆっくり色を重ねながら
自分のカラー決めつけないで
ゆっくりと語りかけるように
いつも通り
坂を下りていくだけのマイライフ




