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かぞえることの痛み
あなたといつも海辺を歩くと
なにか指折り数えてた
わたし尋ねても気にすることじゃないと
その笑顔の裏に宿る悲しみの陰が
それだけが気がかりだった
止まらない不安ひどくなる焦り
抱きしめてた電話 鳴り響くベルの音
受話器のむこう優しいあなたの息遣い
甘い囁きとデートの誘いだけが
すべての時間をキャンドルライトに添える
ハッピーバスデーをあなたの腕の中で
お酒に酔うほどにまどろみの世界へと
ふたりだけの宴
今宵だけの戯れ
とおい過去から繋がること
約束していたんだと耳のそばに籠る
透き通るあなたの吐息に甘え
これからもこうして歳を重ねても
過去からの扉ひらく未来からの鍵を…
くちもと遮るあなたの指は力強いけど
わたしを求めて傍で揺れる時間は
あまりにも短くて儚いから
涙の予感を消せないでいる
その時あなたは また指を折って告げる
これで幾度めの記念日なのか
きみの代わりに数えておいたから
今夜はこの腕の中で夜明けまで
朝日昇ればあなたはいない
想い人なくした寂しさかかえて
ひとり彷徨うわたしは浜辺を歩きだす
。。。
読みに来てくれてありがとうございます。




