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橋のうえの子守唄
今夜はとても星たちきらめいて
夢を唄いたい気分で外へ駆け出した
振り返るたびにあの橋の名が
あなたのことが忘れられなくて
思い出すほどに懐かしく映る
名も知らぬ彼と一度だけの絡み
涼しげなその瞳は深い悲しみに濡れていた
はじめてだった
子供のように涙を向けて駄々をこねる姿
迷惑に思っていても放っておけなくなって
すっかり母性をくすぐられ理由を聞いてしまった
冗談はやめてよとどの口が言うのよ
身投げしたいほど傷ついていたのはわたしもおなじ
似た者同士のめぐり会いに星がかがやいて
ひとりぼっちならわたしは何処にもいないね
あなたが居たからそこに居たから
大人になってその悩みを抱きしめられた
気づけばわたしは流す涙もどこかに
置き忘れてきたようね
星よおしえてあの橋のうえの出来事は
夢まぼろしなんかじゃなかったはずよ
いまでも焦がす胸に淡い恋の捕り物は
空にのぼって天の川を渡って
ひとりになったこの胸の願いの的となるように
笹の葉サラサラ星に願いを
あの橋の名をしたためてみます
泣いてたわけは水の中に夢を落としたと
人魚に頼んで探してあげるから
きっと見つけ出すから…
子供だましと知りながら
あなたの涙を止めたご褒美に
わたしの唄に名前をつけにきて
その夢の続きふたりでと
読みに来てくれてありがとうございます。




