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使命に生きて
喉が渇いてもがくように目を覚ましたんだ
駆け抜けた微かな記憶がしずかに語りだす
無数の炎の矢に全身をくまなく焦がされて
薄れていく意識に見舞われても
じまんの長い銀髪だけが旗のようになびいてた
どこで何をしていたのか
何のためにこの身は焼き払われたのか
たとえ流水に浸されようとも
この痛み たやすく癒せるものではない
よろけた足取りで向かったさきに
新鮮な水の匂いがあった
透き通ったグラスになみなみと湛えられる冷水
聖水のようで美しい安堵の色に素直に誘われていた
たまらずに口元から流し込んでみる
飲みほすと舌が口まわりをペロリと舐める
机の上に何杯も注がれている水瓶にハッとした
だれの姿もなく争う物音ひとつ聞こえてこない……
背筋に冷たいものが走った
銀髪がふと揺らいで微かな記憶がまたひとつ開いていく
われは…守護者だ
アンデッド、
かつてよりその呼び名であった
世界は完全なる滅びに至った…のだな
われは……守護者だ
わ…れ…は…
読みに来てくれてありがとうございます。




