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「なんか。レベルとステータス値が合ってない気がするな。」
東の森で虐さ、狩りに勤しんでいた俺はポツリと呟く。
ここの森の入り口付近の推奨レベルは5~15。
結構というかかなり余裕があったので森の中層で狩りをしていたのだが、どうも手応えがなかった。
中層の推奨レベルは15~20で俺のレベルはまだ11と推奨レベルまで至っていない。
にもかかわらず俺はここのフィールドで無双していたのだった。
「やっぱ武器と称号のせいだよな。」
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名前:セイ
種族:人間 Lv11
ジョブ:刀士 Lv11
サブジョブ:風の魔術師 Lv8
召喚士 Lv8
夜叉 Lv3
HP:238
MP:83
STR:53+310
ATK:49+170
DEF:32+200
INT:17+20
MGR:12+20
AGI:37+20
DEX:25+20
LUK:15+120
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俺の素のステータス値より補正ステータス値の方が高いことについて。
それだけ難易度の高いクエストだったということだが、本当はクリアさせる気がなかったクエストだったんじゃないだろうか?それならまだ納得できる。
正直クリア条件も未だにわかっていないわけだが。
しかも夜叉のジョブを獲得したことで素のステータスも他のジョブの時とは比べものにならないほど一気に上がった。その代わり魔法攻撃、魔法防御は全く上がらなかったが、つまり夜叉は物理に大きな適性のあるジョブだということだろう。
脳筋タイプのジョブってことか。
「ま、強くなる分には文句はないけど。」
武器も称号も運営が用意したものなんだし不正じゃないんだから大丈夫だろ。
そう考えた俺はさくさくと狩りを進めていく。鬼神戦がかなりきつかったせいか、モブ狩りが物足りなく感じる。だからといってまたあんな戦闘がしたいかと言われればお断りだけどな。
ステータスが上がりその効果を実感したので今度は新しいジョブ夜叉の確認をしたいと思う。
夜叉のスキルはこちら。
【鬼の手甲 】
鬼神の手を出現させる。自身の手のように自由に動かすことができる。ダメージを受けないので盾としても優秀。
【夜叉化 Lv1】
100秒の間全ステータス+1000。1日に1度だけ発動できる。
夜叉のスキルで最初からあるのはこの2つのみ。しかしステータス補正が高くあまり不満はない。それにスキルを見た感想ではとても強力なものではないかと思う。レベルを上げれば他のスキルも手にはいるかもしれないし、ユニークジョブなので期待が高まる。
夜叉化は単純にステータスの強化で分かりやすいが、鬼の手甲はちょっとどんなものか分かりにくい。
ということでためしに使ってみる。
そうして出現したのはあのとき鬼神戦で戦ったあの凶悪な見た目をした両手だった。手首から先の部分が空中に浮かんでいる。大きさはあのときと比べるとかなり小さくなっているが。それでも普通の人間の手よりは全然大きい。
スキルを発動してからなんだか説明しがたい変な感覚がある。新たな器官ができたみたいな?たぶんこの両手のせいだと思う。
動かせるみたいなので動かしてみる。
結構自由自在に動くみたいだ。腕に繋がっていないぶん回転などもできた。
検証の結果この両手はスキルの説明の通り自分の意思で自由に動かすことができた。しかしあまり遠くにはいけないようで、前後左右俺の半径5メートル
以内までだった。それでも十分だと思うが。
これをうまく使いこなすことができればかなり戦略の幅が広がるような気がする。
このスキルの性能を試すためにモンスターを探すとさきほどから倒しているウルフが現れた。
刀を使わずに巨大な手を動かして爪で引っ掻いてみる。
「ギャンッ!」
「お、おう。」
鋭い爪だったからか一撃で倒すことができた。
さらに後続のウルフを鬼の手で掴みあげることもできてしまい、ウルフはお腹をがっちりと捕まれてしまっているため身動きがとれずにもがいている。
そのまま握り潰すと悲しい鳴き声をあげてHPが0になってしまった。
刀で倒すより罪悪感が……。
攻撃力はおそらく俺のステータス依存だと思う。握り潰すことができたのは筋力のステータスが高いからだろう。
しかし防御はステータスではなくダメージを受けないとなっているうえに、武器や防具のように耐久値がないので、この上ないほど優秀な防御手段にもなり盾役すらこなせるようにはずだ。
同時に動かすのは難しいため操作の練習が必要だろうが、使いこなすことができれば俺にとって強力な武器になる。
鬼の手に武器か盾を持たせてもいいかもしれない。
うむ。これの性能は………かなりズルいのでは?
こんな反則じみたスキル、見られたらかなり騒ぎになるのでは?少なくとも話題にはなりそうだ。
ゲームとはいえチートだなんだと言ってくるのもいるかもしれない。
まあ、チートだなんだ騒ぐやつらのせいでゲームが廃れてしまうことが過去多くあったため、ただ強いだけで確かな根拠もなくチートだと騒ぐのは名誉棄損とかで逆にGM案件だから注意するように書かれていたし、たぶん大丈夫だとは思う。
せっかく手にいれた強力なスキルを使わないってのももったいないし。
うん。ずるはしてないんだし、そんときは遠慮なくGMコールすればいいか。
俺は難しく考えるのをやめてコムギとレベル上げに集中することにしたのだった。
「ふー。結構頑張ったな。」
俺はゲームをログアウトするとVR機を外して体を伸ばす。
あれからひたすらレベル上げをして種族レベルが15に上がった。やはりレベルが上がるにつれてなかなかレベルが上がらなくなってきた。
俺のステータスならレベル適性がもうちょい上のところでも十分通用するかもしれないな。そうすればレベルももっと上がりやすくなるかもしれない。
防具を新調したら考えてみるか。
風の魔術師のレベルが10を越えたことで使える魔法も増えたし、召喚士も新しい召喚獣が召喚できるようになった。
明日もやることがいっぱいあって楽しみだ。
大学一般試験の合格発表ももうすぐだし、合格すればようやく二人とも遊べるようになる。
二人は既にゲームは手に入れているのであとは発表を待つだけだ。
いつもLINEでズルいズルい煩いからな。早く一緒に遊べるようになって欲しいものだ。
合格については心配していない。あいつらは頭いいから。
今日も懲りずに二人からきているゲームの感想を尋ねるLINEに今日あったことを送信した。
案の定凄い食い付きだったが、詳しいことはゲームの中でってことで追及から逃れた。
今日はなかなか濃い内容だったからか結構疲れた気がする。鬼神戦はもうしたくありません。
風呂に入って早く寝よう。
おやすみなさい。




