再会と、未来の部屋
異世界にやってきてからそれぞれの侯爵邸で過ごしてきた4人だったが、ついに王城から一報が届いた。
『修復が進む離宮にて、おのおのの私室のご希望を伺いたく——』
その報せを受け、百合、美咲、葵、凛の4人は、久しぶりにあの広大な離宮へと集まることとなった。
それぞれの屋敷の男性陣——ヴァルハイト邸のギルバートとジェイド、ルークス邸のジュリアンとフェリクス、クラリス邸のレオン・ルーク・バルト、そしてシルフィード邸のレオニダスとガブリエル——も、愛しい彼女たちの護衛とエスコートとして当然のように同行している。
「みんなーっ! 元気だった!?」
離宮のエントランスホールで、真っ先に声をあげたのは百合だった。
「葵ちゃん、凜ちゃん、美咲さん! 会いたかったよ~!」
「ふふ、みんな変わってなくて安心したわ」
久々の再会に、4人は手を取り合って喜びを分かち合う。葵から贈られたリメイクドレスをそれぞれ素敵に着こなしている姿を見て、お互いに「すごく似合ってる!」と褒め合い、場が一気に華やいだ。
そんな彼女たちの姿を、同行した男性陣は少し離れた場所から見守っていた。
「……相変わらず、百合様のドレス姿は息をのむ美しさだな」
「美咲様のあでやかな魅力も、街のどんな淑女より際立っている……」
「凛様の弾けるような笑顔、守り抜けて本当によかった……」
互いのヒロインへの愛おしさを隠そうともしない男たちの視線が交錯し、火花が散るような、けれどどこか共鳴し合うような独特の空気が漂う。
そこへ、王城から派遣された建築責任者の官吏が、設計図を広げて恭しくお辞儀をした。
「神託の乙女の皆様、ようこそおいでくださいました。現在、離宮の主用部分の修復が順調に進んでおります。本日は皆様が快適に過ごせるよう、それぞれの私室の配置や内装のご希望をお伺いしたく存じます」
広大な離宮の図面を囲み、4人の瞳が輝く。
「私室の希望……! どんな部屋にしようかな?」
「私、ミシンや資材が置ける作業スペースが欲しいかも!」
「美容の道具をたくさん置ける、明るいドレッサーのある部屋がいいな」
「私は……みんなで集まって、美味しいお茶やスイーツを楽しめるようなお部屋の近くがいい!」
街歩きで様々な気づきを得た4人だからこそ、自分たちらしいお部屋の構想が次々と膨らんでいく。




