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第二話エピローグ。短くてすみません。
それから、3日後。
小宮探偵事務所の玄関の呼び鈴が鳴った。
篠原がドアを開けると、そこには真由美と紗奈が立っていた。
「こんにちは。」
紗奈の手には、キャリーケース。
中には首輪をしたネネが、大人しく座っている。
「ネネちゃん!」
まひろが顔をほころばせると、ネネは眠たそうに目を細めた。
応接スペースに案内された真由美は、
「今日は、お礼を言いたくて。」
と紙袋の中から箱を取り出した。
「お心遣いありがとうございます。」
まひろが受け取りながら頭を下げる。
その箱を篠原が給湯室へ持っていき、帰りに麦茶のグラスを4つ持って帰ってきた。
四人はソファに腰掛けた。
しばらくネネの話に花が咲いたあと、真由美が少し表情を引き締めた。
「実は……お願いがあるんです。」
まひろと篠原は顔を見合わせる。
「どんなことでしょう?」
まひろが先を促すと、真由美と紗奈が小さく頷きあった。
「神社にいた母猫と子猫なんですが……あの子たちも、保護したいんです。」
「ネネちゃんを、お母さんと一緒にいさせてあげたいんです。」
真由美が頭を下げた。
「ネネの、家族を探してきてください。」
まひろは嬉しそうに笑った。
「承知しました。」
篠原も口元を緩める。
「契約更新、ですね。」
「はい、お願いします。」
真由美が頷く。
紗奈は、キャリーケースのネネを覗き込んで、「ネネちゃん、よかったね!」と話しかけていた。
◇
それから2週間後!
まひろが、別件の調査報告書をまとめている時、スマートフォンが、小さく震えた。
「……真由美さんからだ。」
メッセージを開く。
『その節は、ありがとうございました。みんな、元気です。』
簡潔な文章には一本の動画が添えられていた。
市川家のリビングで遊ぶ二匹の三毛の子猫。
一匹は赤い首輪、もう一匹はお揃いのピンクの首輪。
二匹は、同じおもちゃを取り合っていたかと思うと、次の瞬間にはお互いのしっぽを追いかけて遊んでいる。
少し離れたところでは、茶色の首輪をした母猫が子猫たちを見守るように寝そべっている。
その向こうから、紗奈の笑い声が聞こえた。
まひろが思わず笑う。
「良かった……。」
そこへ、篠原がコーヒーを持ってきた。
「何を見てるんですか?」
まひろが少しスマートフォンを持ち上げて、首だけで振り返る。
「真由美さんから。」
「見せてもらってもいいですか?」
篠原が後ろからまひろの肩越しに画面をのぞき込む。
「もちろん。」
二人は小さな画面の中の三匹を見つめた。
その表情は柔らかい。
窓の外では、商店街を吹き抜ける風が、風鈴を小さく鳴らしていた。
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