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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
1章 起

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【改稿】第8回「無事を報告する」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

ゴロゴロ山、山頂――。


女神さまから神がかった力を授かったレインたち。


しかし……。

女神さまの姿は、すでにそこにはない。


ヤ(・)ル(・)こ(・)と(・)はヤ(・)っ(・)た(・)という感じで、そそくさと帰っていったのだ。

今はただ、静かな風だけが山頂を吹き抜けている。


「ねぇ……、女神のカメラは使えるの?」

アイリスは、ナイトの肩に担がれた女神のカメラに視線を移す。


「あぁ、多分大丈夫だ……」

どうやら今まで使っていた魔導カメラの上位互換のようで、操作自体に問題はなさそうだ。


「だったら、視聴者に無事だって報告が必要だわ」

アイリスは、安否を伝えるための配信を提案する。


「そうだねっ! みんな心配してるかもっ!」

レインもまた当(・)然(・)といった表情で、賛成の声をあげた。


「確かに……まずは無事の報告だな」

ナイトが魔力を流すと、女神のカメラが反応する。


魔法通信――。

接続開始――。


「問題ない! 配信できる」


「よかったぁ」

レインがほっと胸を撫で下ろす。


しかし、アイリスは真剣な面持ちでふたりを見つめた。

「ねぇ……女神さまのことは隠す?」


突然の女神さまの降臨、そして今後は魔王の降臨――。

あまりにも情報が重すぎる。


しばらく考えて、ナイトが静かに答えた。

「今、話しても混乱するだけだろう」


「うん、雷に当たったぐらいで良いわね?」


「雷に当たったぐらい……」

レインは少し複雑そうな表情を浮かべる。


「実際に起ったことだし、嘘じゃないわ……」

事実ではあるものの、大事件であることに変わりはない。

アイリスもまた、苦笑いを浮かべた。


ナイトはしっかりとした手つきでカメラを構え直す。

「まず伝えるべきは……無事だってことだ」


「うん! とりあえず、みんなの前で笑ってればいいよねっ!」

レインはナイトに向かってブイサインで答えた。


◇


ホミラタウンの中央広場――。


そこに設置された魔法通信の大画面は、先ほどまでレインたちの配信を映し出していた。


しかし、今は画面は暗いまま静まり返っている。

広場に集まった人々は、不安そうに画面を見つめていた。


レインたちは無事なのか――。

誰もが、吉報を待ち望んでいる。


そして――。

期待に応えるように、魔法通信が再び繋がった。

大画面に映し出されたのは、レインとアイリスの元気な姿――。


二人の姿が目に入った瞬間、広場からざわめきが起こる。


「レインちゃんだ!」

「無事だったのか!」

「バカヤロー、心配させやがって!」


安堵の声が広がる中……。

画面の奥から、ナイトの落ち着いた声が響いた。


「配信、再開します」


三人の無事を確認した、その瞬間――。

コメント欄は堰を切ったように流れ始める。


『レインさん!』

『無事だったんだ!』

『マジで生きた心地がしなかった』

『アイリスさんもよかった!』

『よかったあああああああああああ』


レインはカメラに向かって、弾けるような笑顔を見せる。

「皆さん! ご心配をおかけしました!」


そして、元気よくぺこりと頭を下げた。

「あたしたちは無事ですっ!」


コメント欄には、さらに安堵と歓喜の言葉が溢れていく。


『本当に良かった!』

『あの雷、何だったの!?』

『突然の画面暗転はマジで心臓止まる!!』

『何があったのか説明求む』


鋭く刺さる質問に、レインは一瞬だけ言葉を詰まらせるが、すぐに笑顔を作り直して答えた。


「えっと……すごい雷でした!」


そして、少しバツが悪そうな顔で申し訳なさそうに続けた。

「これからは、ちゃんと安全に配慮してお天気情報を届けます!」


「心配させてごめんなさいね」

隣でアイリスも優しく頷く。


こうして視聴者たちは、三人の無事を確認したのだった。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。

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