第79回「指名依頼」
※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。
ホミラタウンの朝――。
いつものように、レインたちの配信が始まった。
「皆さん、おはようございます!」
レインが笑顔でカメラに向かって手を振る。
「今日も魔王予報のお時間です」
アイリスが続ける。
ナイトは女神のカメラを構え、配信画面を確認していた。
レインはゆっくりと目を閉じる。
魔王予報の力を使い、魔王の気配を探っていく。
しばらくして――。
レインは静かに目を開いた。
そして、机の上に広げた地図へ手を伸ばす。
指先が、ある場所を示す。
「7日後ですね! トンチキ村周辺に、魔王の降臨確率40パーセントです!」
コメント欄がすぐに反応する。
『トンチキ村ってどこ?』
『近くの人は気をつけて!』
『7日後か』
アイリスもカメラへ向かって呼びかける。
「お近くにお住まいの方は、十分ご注意ください」
レインが頷く。
「状況が変わりましたら、すぐに追加情報をお伝えします!」
こうして、いつもの魔王予報は終了した。
◇
配信を終えた三人は、そのままホミラタウンの配信ギルドへ向かった。
配信ギルドの扉を開ける――。
「いらっしゃいませ」
受付嬢が三人を迎える。
そして、レインたちの姿を見ると、少し嬉しそうな表情を浮かべた。
「ちょうど良かったです」
受付嬢は、一枚の依頼書を取り出した。
「レインさんに、指名依頼が届いています」
レインが目を丸くする。
「えっ? あたしたちに?」
受付嬢は依頼書を差し出した。
「はい、コメライス村からの依頼です」
「コメライス村?」
レインは依頼書を受け取る。
そこに書かれていた依頼内容を読み進める。
「米作りの紹介……コメライス村で行われている米作りを、配信を通して紹介してほしい。村の特産品である米を知ってもらい、村の活性化につなげたい」
そんな依頼だった――。
アイリスとナイトも依頼書を覗き込んだ。
レインは二人の顔を見る。
「密着配信ってやつ?」
「村興しの一環かもね?」
アイリスが頷く。
ナイトも依頼書へ目を落とした。
「なるほど」
レインは、もう一度依頼書を見る。
そして――大切そうに胸元へ抱えた。
「期待に応えよう!」
その顔には、いつもの明るい笑顔が戻っていた。
「コメライス村の米! 全力アピールよ!」
アイリスもやる気満々だ。
目指すは――コメライス村。
初めての指名依頼……魔王討伐だけではない、新しい仕事が始まろうとしていた。
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この作品は不定期で投稿してます。
※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。




