第63回「豪華なホテルを満喫」
※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。
王都カルディア――。
グランドホテルへ案内されたレインたちは、ホテルのスタッフに荷物を運んでもらい、用意された部屋へと入った。
扉が閉まる……。
レインは大きく息を吐いた。
「ふぅー!」
ようやく肩の力が抜けたようだった。
「まずは旅の疲れを取りましょう」
アイリスが笑顔で言う。
「夕食まで時間もあるしな」
ナイトも荷物を置きながら頷いた。
三人はそれぞれ身支度を整えると、ホテルの大浴場へ向かった。
そして――。
「露天温泉だ!」
レインの目が輝いた。
ホテルには広々とした大浴場だけでなく、開放感あふれる露天温泉まで用意されていた。
「もちろん、こっちね」
アイリスも迷わず露天風呂へ向かう。
◇
二人は湯船にゆっくりと身体を沈めた。
温かな湯が身体を包み込み、旅の疲れが少しずつ抜けていく。
「はぁぁ……」
レインは肩まで湯に浸かり、完全に力を抜いた。
「あぁー、これはぁー……」
言葉にならない。
「温泉は最高ねー」
アイリスも気持ちよさそうに目を細める。
二人はしばらく何も話さなかった。
ただ温泉に浸かり、湯気の向こうに広がる王都の夜を眺める。
今日まで何日も馬車で旅をしてきた。
ようやく辿り着いた王都。
そして、王城から招待された豪華なホテル。
「……なんか、すごいね」
レインがぽつりと呟く。
「そうね」
アイリスも静かに答えた。
そのまま二人は、しばらく湯に溶けるような時間を過ごした。
やがて温泉から上がると、今度は夕食会場へ向かう。
扉が開いた瞬間――。
二人の目の前に、豪華な料理が並んでいた。
大きなテーブルいっぱいに料理が並べられている。
焼きたての肉料理。
色鮮やかな野菜。
湯気の立つスープ。
香ばしい焼き魚。
さらに、その奥には食後のデザートまで用意されていた。
「なんだコレっ!」
レインが目を丸くする。
「最後の晩餐ねっ!」
「いや、縁起でもないだろ」
アイリスの言葉に、ナイトがすかさず突っ込んだ。
「見たことない食べ物があるっ!」
料理を眺めながら、レインは声を上げる。
普段の食事とは、明らかに違う。
王都の、それも王城からの招待客のために用意された料理なのだ。
レインはテーブルを眺めながら、恐る恐る尋ねた。
「……全部食べていいの?」
ホテルスタッフが笑顔で一礼する。
「どうぞ、ごゆっくりお召し上がりください」
「やったー!」
レインの顔が一気に明るくなった。
「いただきます」
アイリスも席につく。
ナイトも椅子を引きながら、料理を眺めた。
「王城の招待、ありがたくいただこう」
三人は料理を口に運ぶ。
「おいしい!」
「これは……凄いわね」
「こっちもいけるぞ」
自然と笑顔がこぼれていく。
温泉に入り、美味しい料理を味わう。
旅の疲れはすっかり消えていた。
明日は、いよいよ王城へ向かう。
感謝状を受け取るための大切な日だ。
けれど今夜だけは、そんなことを忘れていい。
王都カルディアで迎える最初の夜……。
三人にとって、それは忘れられない、豪華な一夜となった。
読んでくれてありがとうございます!
この作品は不定期で投稿してます。
※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。




