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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
2章 承

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第50回「湖畔と焚き火と焼き魚」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

――カスミ湖。

釣りを終えたレインたちは、湖畔で焚き火を囲んでいた。

焚き火の上では、串に刺された魚が三匹、こんがりと焼かれている。


パチパチと小さく薪が爆ぜる。


魚から落ちた脂が熾火に触れる……。

ジュウ……と食欲をそそる音が響いた。


香ばしい匂いが辺りへ広がっていく。

その様子は、配信に映し出されていた……。


レインがカメラへ向かって、元気よく宣言する。

「釣りからのお料理ですっ!」


アイリスが焼いている魚を見ながら苦笑する。

「おなかを掃除して、焼いてるだけですが」


『うまそう!』

『僕も食べたい!』

『これはお腹が減る』


レインは焚き火を指差した。

「ここ注目ー!」


カメラが焚き火へ向く。

レインは少し得意げに説明を始めた。


「これは熾火っていってね、煙がほとんど出なくなった状態なのねっ!」


薪の炎はすでに小さくなり、赤く熱を持った炭が残っている。

「火に直接当てると、煤だらけで真っ黒になるよっ! 気を付けてっ!」


アイリスはそんなレインを見て笑う。

「野営の知識は冒険者並みね……」


「そう? えへへ」

レインは照れくさそうに笑う。


コメント欄にも次々と反応が流れていく。

『確かに!』

『魔王討伐してるのに冒険者じゃないの面白い』

『見てて楽しい!』

『勉強になる配信だ!』


その間にも、魚は少しずつ焼き色を増していく……。

ナイトは女神のカメラを焼き色のついた魚へ近づけた。


ジュウ……。


脂が落ちるたびに、小さな音が響く。

画面いっぱいに、香ばしく焼けた魚が映し出された。


ナイトが渋い声で呟く。

「これは飯テロだな」


「もう少し焼けたら完成!」

レインは魚を眺めながら、待ちきれない様子で笑った。


アイリスも焼き加減を確認する。


焚き火で焼かれていた魚が、こんがりと黄金色に焼き上がった。

表面には香ばしい焼き色がつき、脂がじゅわりと光っている。


レインは串を手に取ると、嬉しそうにカメラへ向かって掲げた。

「焼けましたー! 美味しそう!」


コメント欄が一気に盛り上がる。

『おおー!』

『飯テロだ!』

『絶対うまいやつ!』


ナイトは女神のカメラをレインへ向けた。

「それじゃ、実食!」

「いただきまーす!」


はむっ――。


レインは、焼きたての魚を一口……。

そして……目がぱっと輝く。

「ウマー!」


シンプルに塩だけで味付けされた魚。

それでも、焼きたての身はふっくらとしていて、噛むたびに魚の旨味が広がる。


レインは嬉しそうに頬張っていた。


すると、アイリスが隣から声をかける。

「『ウマー!』も良いけど、食レポして!」


「食レポ!」

レインは魚を持ったまま、少し考え込む。


そして、真剣な顔で口を開いた。

「えっとね……熱くて!」

「うん」


「柔らかくて?」

「うん」


「塩が効いてる!」


アイリスは頷きながら聞いていたが、途中で少し首を傾げる。

「味をまず最初に! どんな味?」


「うーん……」

レインはもう一口、魚を食べた。


もぐもぐ……。


しっかり味わってから、答える。

「魚の味?」


一瞬、静寂が流れた……。


アイリスが頭を抱える。

「ダメだー!」


コメント欄も大爆笑だった。

『それはそう!』

『食レポになってない!』

『魚なんだから魚の味だよ!』

『レインらしい!』


ナイトは笑いをこらえながら、女神のカメラを回し続ける。

「食レポの道は、まだまだ遠そうだな」


レインは少し困ったように笑った。

「美味しいのは本当なんだけどねー!」


その言葉に、アイリスも笑う。

画面の向こうからも、次々と笑い声が届いてくる。


湖面は穏やかに揺れ、焚き火は静かに燃えている。

美味しい魚を食べて、みんなで笑う……。


そんな穏やかな時間が、カスミ湖に流れていた。

湖畔には、三人と視聴者の笑い声が広がっていく……。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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