【改稿】第4回「雷が落ちた」
※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。
ゴロゴロ山、山頂――。
さっきまでの雷鳴が嘘のように、シンとした静寂が広がっていた。
焦げた地面に、倒れた機材。
そして、無惨に壊れた魔導カメラ。
その中で、レインがゆっくりと目を開ける。
「……あれれ?」
痛むところもなく、怪我一つない。
自分の手――甲もひらもクルクル回して確認する。
「……あたし、生きてる?」
アイリスが慌てて駆け寄ってきた。
「レイン! 大丈夫!?」
「うん……どこも痛くないよ」
レインは転んで土がついた服をパンパンと叩いた。
ナイトもゆっくりと起き上がる。
真っ先に魔導カメラを確認し――。
「カメラは……壊れたか……」
ナイトは残念そうにカメラから視線を外す。
「それでも……生きている事に感謝しよう」
三人は顔を見合わせ、ヤレヤレという表情を浮かべる。
あれほどの雷だったというのに、誰も傷を負っていない――。
普通では考えられないことだ。
避雷針ではなく、レインたち自身に落ちたのもおかしい。
レインは空を見上げ、落ちた雷を思い出す。
「今の雷……なんだったんだろう……?」
その時――。
空から冷ややかな声が響いた。
『まったく……』
三人が驚いて振り返る。
そこには、光に包まれた存在が立っていた。
「……女神様?」
アイリスは狐に化かされたような表情で、目をパチパチとさせる。
「……本物か?」
ナイトは鳩が豆鉄砲をくらったような表情で、ただただ口をポカンと開けている。
「ええっ……?」
レインは猫に睨まれたようなネズミの表情で、奥歯をガタガタと震わせる。
女神は呆れた表情で三人を見つめ――。
『……山頂で雷実況?』
怒りのボルテージがメキメキとあがっていく。
『危ないことをするなっ!』
「……」
「……」
「……」
正論の一撃に、三人は固まったまま声も出ない。
『避雷針一本で山頂の雷実況だと!?』
『しかもゴムの靴を履いていれば安全だと?』
『ゴムの靴が雷対策になるかっ!』
女神さまのお小言の三連発が続き、そしてトドメの一言――。
『あんな小さな棒、なんで100%信頼してんだか!』
――女神さまのお説教は止まりそうにない……。
ここで、空気を読めないレインが恐る恐る手を挙げ、女神さまを見上げる。
「あの……今のカミナリはもしかして……」
『そうだ……』
女神さまは頭をボリボリとかきながら、心底気だるそうに応えた。
『今の雷は、私の神罰だ』
「えぇぇ!?」
レインの叫び声が山頂にこだまする。
「神罰だったのね……」
アイリスはそういうこともあるよねといった物わかりのよさで、すんなりと納得してつぶやく。
「そりゃ避雷針じゃ無理だな……」
ナイトは、避雷針で神罰は避けられないという世界の真理にたどり着いた。
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この作品は不定期で投稿してます。




