↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
1章 起

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/147

【改稿】第1回「天気予報のお時間です」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

挿絵(By みてみん)

ホミラタウンの朝――。

空は雲ひとつない快晴で、本当に気持ちのいい朝だ。


街の中心に位置する大きな広場。

そこには、ひと際目を引く巨大な魔法通信の画面が設置されている。


その画面に映し出されているのは、二人の女性――。

まだ初々しさが残る、レインとアイリスだ。


「皆さん、おはようございます! 今日の天気予報のお時間です!」


レインは元気いっぱいに手を振る。隣に立つアイリスも、それに合わせてにこやかに頭を下げる。


「今朝は少し冷え込みましたわ」

「うん、ベッドから出るのが大変だったよ」


画面の中で繰り広げられる、ほ(・)の(・)ぼ(・)の(・)としたトーク。台本をそのまま読んでいるような棒読み感が初々しい。


画面の隅っこに目をやると、今この配信を見ている人数が表示されている。

現在の視聴者数は、わずか十二人――。

お世辞にも多いとは言えない数字だ。


それでも、視聴者からの温かい言葉が流れてくる。


『今日も観にきたよ』

『二人ともがんばれ』

『いつも朝の天気助かってます』


「わあ……! みんな、コメントありがとう!」


レインはコメントを目にすると、嬉しそうに笑う。


「みんなの心を晴れにする! そんなお天気番組を目指して、今日も一日がんばります!」


画面の中の二人は笑顔で手を振り、朝の配信を終えた。


◇


レインの自宅の一室――。

もともとは古い倉庫だったが、今では自分たちの配信スタジオとして使用している。


「……三枚かぁ」


レインはし(・)ょ(・)ぼ(・)く(・)れ(・)た(・)表情で銅貨をじっと見つめ、ガックリと肩を落とす。


「まだ始めたばかり、こんなもんよ……」

アイリスは慰めるが、レインは納得できない様子だ。


「もっとたくさんの人に見てもらいたい! 世界中の人に、あたしたちの天気予報を届けたい!」


少し興奮気味に語るレインに、アイリスが宥めるように言葉を続ける。


「まずは世の中に、私たちのことを知ってもらわないとね」


撮影担当のナイトも、カメラを整備しながら口を開く。


「焦る必要はないさ。今は十二人でも、俺たちを応援してくれる人がいる」


ピコン!

魔法通信端末にひとつのコメントが届く。


『山の頂上で雷の実況をしたら、面白いんじゃない?』


「山の頂上で、雷の実況……?」


レインはコメントを読み返す。


「いいねっ! 次の配信は、山の頂上から雷の実況だぁ!」

レインの瞳がキラキラと輝き始める。


「マジかよ……」

カメラのレンズを拭いていたナイトの手が止まった。嫌な予感に頭が痛くなってくる。


「山に登るのって、準備が大変なのよね……」

隣のアイリスも、行(・)き(・)た(・)く(・)な(・)い(・)と(・)い(・)う(・)雰(・)囲(・)気(・)を表情に出しながら、ため息をもらす。


こうして、ヤル気がある一人と、乗り気でない二人は、次の配信に向けて動き始めるのだった――。

挿絵(By みてみん)

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。