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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
4章 結

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第129回「満腹な勇者」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

防衛戦が始まってから――。

一時間を越えていた。


村人たちは、それぞれの持ち場で戦い続けている。

風魔法で押し返す。

火魔法で追い払う。

水魔法で田んぼを守る。

そして、レインもアミを振り続けていた。


しかし――。

時間が経つにつれて、村人たちの動きにも少しずつ疲労が見え始めていた。


ナイトが周囲を見渡す。

「厳しいかっ!」


黒いバッタの数は、依然として多い。

いくら追い払っても、次から次へと田んぼへ入り込んでくる。


コシヒコも歯を食いしばった。

「くそっ……!」


そして――。

もう一つ、変化が起きていた。


田んぼの中を駆け回っていたマカモたち。

その動きが、少しずつ鈍くなっていく。


「クワッ……」


一匹……また一匹……。

マカモたちが、黒いバッタを食べるのをやめていく。


そして――。

マカモたちは、ぞろぞろと田んぼから出ていく。

向かう先は自分たちの巣箱だった。


その光景を見ていた視聴者から、次々とコメントが流れる。

『あぁー! マカモさまぁー!』

『お戻りください!』

『もう食えないよな、分かるよ』

『満腹か……』


レインも、巣箱へ戻っていくマカモたちを見つめる。

「マカモちゃんたちも、いっぱい食べたもんね」


ナイトも頷いた。

「さすがに限界か」


コシヒコも苦笑する。

「仕方ないな」


マカモたちは、今日だけで大量のバッタを食べた。これ以上は無理なのだろう。


戦況は、少しずつ悪くなっていた。

村人たちも疲れている。

マカモも満腹。


それでも――。

蝗害の魔王は、まだ止まらない。

黒い群れが、じりじりと田んぼへ近づいてくる。


そして――。

青田へ入り込むバッタの数が、少しずつ増えていく。


レインは黙って戦場を見渡した。

「このままじゃ、勝てない……」


風魔法……火魔法……水魔法……。

アミ……マカモ……。


これまで使ってきたものを、頭の中で整理する。

「他に何かないかな……」


そして――。

ピンッ!

レインの表情が変わった。

「あ!」


コシヒコが振り返る。

「どうした!」


レインの目が、少しずつ輝いていく。

「コシヒコさん、もしかしたら……」


レインは空を見上げる。

「勝てるかもしれません……」


コシヒコが目を見開いた。

「なんだと?」


レインは、もう一度頷き、はっきりと言った。

「まだ、方法はあります」

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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