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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
4章 結

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第127回「各自できる事」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

防衛戦が始まった――。

黒い群れが、コメライス村へ迫ってくる。


それを迎え撃つように――。

村人たちが一斉に動き出した。


「火魔法!」

「水魔法!」

「風魔法!」


次々と魔法が飛び交う。

風の防壁が黒い群れの進路を逸らす。その隙を狙って、火魔法が放たれる。田んぼには水が撒かれ、火の影響を抑えていく。


昨日の勇者たちの戦いを見ていたことが、大きかった。村人たちは、勇者たちがどのように田んぼを守っていたのかを覚えていた。


そして今――。

自分たちの戦いに、その方法を取り入れている。


コシヒコが声を張り上げる。

「絶対に守るぞっ!」


「おおー!」

村人たちの声が響く。


魔法通信を通して――。

その様子は世界へ届けられる。

温かい応援が流れていく。


『頑張ってくれ!』

『勇者たちや騎士団だって同じ人間!』

『村人だって出来るに決まってる!』

『コメライス村、頑張れ!』


そんな中――。

レインも田んぼの中を走り回っていた。

「そーれっ!」


大きくジャンプする。

黒い群れへ飛び込むと、アミを振った。


バサッ!

「捕まえたっ!」


アミの中で、黒いバッタたちが暴れる。

レインは、その中の一匹を確認した。


そして――。


「こいつはバッタじゃない!」


レインは目を見開く。

「魔王だっ!」

プチッ!


「このっ!」

プチッ!


「このっ!」

プチッ!


次々と踏み潰していく。


しかし、数が多い――。

いくら倒しても、次々と飛んでくる。


「あぁー!」

レインが叫ぶ。


「踏み潰す時間がもったいないっ!」


その時だった――。


タタタッ!

小さな足音が聞こえてくる。

「レイン姉ちゃん!」


レインが振り返った。

「ん?」


そこへ走ってきたのは、ヒナタだった。


「新しいアミっ!」

ヒナタは、アミをレインへ差し出す。


そして――。

ヒナタが足元のバッタを踏みつぶす。

プチッ!


「ヒナタちゃん!?」

レインが驚く。


そこへ、ヒカリやコマチもやってきた。


ヒカリがアミを見ながら言う。

「バッタなら、私たちでも倒せるわね」


コマチはヒナタを見る。

「ママがやるから、ヒナタは戻って!」

「えぇー! ヒナタも田んぼ守るー!」


そのやり取りを、コシヒコは少し離れたところから見ていた。


そして、にやりと笑う――。

「おい男衆!」


村人たちが振り返る。

コシヒコが声を張った。

「負けてらんねーなぁ!」


「おおー!」

男衆も一斉に動き出す。


レインはヒナタから新しいアミを受け取った。

「よーし!」


すぐさま、黒い群れへ向かって走る。

「はいっ!」


バサッ!

レインはアミでバッタを捕まえる……。

そして、そのアミをヒカリに渡す……。


「任せて!」

ヒカリがアミを受け取る。


「レインさん! 次っ!」

レインは次のアミを、コマチから受け取る。


また、レインはバッタを捕まえに走る……。

「よーし、次っ!」


走る……捕まえる……渡す。

新しいアミを受け取り……また走る……。


いつの間にか――。

完全な分業制になっていた。

誰もが、自分にできることをしている。


コシヒコが叫ぶ。

「それでいい!」


村人たちが振り返る。

「皆、自分にできることをやるんだ!」


レインも大きく頷いた。

「うん!」


そして――。

アミを握りしめながら笑顔で叫ぶ。

「これが、コメライス村の戦いだっ!」


青田を守るため――。

村人たちは、それぞれの力を合わせて戦っていた。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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