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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
4章 結

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第125回「コシヒコの指示」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

ナイトが女神のカメラを向ける――。

迫り来る黒い群れ……空を埋め尽くす大量の黒いバッタ。


「なんて数だ……!」

前日の勇者たちとの戦いで、その数は半分以下にまで減っている。


それでも――。

コメライス村には、あの群れを迎え撃つだけの戦力はない。


レインは、迫ってくる黒い空を見つめた。

「どうしよう……!」


その時だった。

村の方から、次々と人が集まってくる。

先頭に立っていたのは、コシヒコだった。


コシヒコは、黒い群れを見上げる。

そして、力強く言った。

「俺たちの田んぼだ」


コシヒコは、村人たちを見る。

「俺たちが守るしかない!」


その言葉に――。

村人たちが一斉に声を上げた。

「そうだ!」

「アサザ村は守ったんだ!」

「俺たちだって守れる!」

それぞれの声が重なっていく。


レインは、村人たちの顔を見つめた。

そして、再び黒い群れへ視線を戻す。

「このバッタの状況では……」


レインは、神ナリの剣へ目を向ける。

「あたしの神ナリ一閃は、多分、無力です」


コシヒコも頷いた。

「そうだな」


空を覆うほどの数。

一匹を倒しても、次から次へと押し寄せてくる。


「数が多すぎる……」

レインは唇を噛みながら言う。


しかし――。

何かを思いついたように顔を上げる。

「それでも! バッタが集まって人型になったら、勝てる可能性もあります!」


コシヒコがレインを見る。

「なるほどな」


アイリスも、昨日の戦いを思い出していた。

「昨日の勇者たちの戦いでは、風魔法で田んぼへの侵入を防ぎ、火魔法で焼き払っていました」


コシヒコは、青々とした田んぼを見る。

「……」


しばらく考えたあと――。

ふふっと笑った。

「田んぼの上で火魔法は困るが――」


そして、覚悟を決める。

「仕方ないか」


コシヒコは、村人たちへ向き直った。

「皆、聞いてくれ!」


村人たちが一斉にコシヒコを見る。

「風魔法が使えるやつ!」


何人かの村人が手を上げる。

コシヒコが指示を出す。

「風の防壁で、バッタの侵入を防いでくれ!」

「分かった!」


続けて、別の村人たちを見る。

「火魔法が使えるやつは、青田から離れてな!」

「田んぼに直接火が入らないようにするんだ!」

「了解!」


そして――。

「水魔法が使えるやつ!」


今度は別の村人たちが前へ出る。

「青田に水をかけて、火のダメージを軽減する!」


「任せろ!」

次々と指示が飛んでいく。


村人たちも、それぞれ自分にできることを確認していった。


風……火……水……。

自分たちが持っている魔法。

それぞれの力を組み合わせて、田んぼを守ろうとしている。


ナイトは、その光景を女神のカメラで映し続けていた。

「……」

そして、ぽつりと呟く。

「村人全員が、戦う準備をしてる」


アイリスが静かに答えた。

「自分たちの田んぼだものね」


レインは、青々とした田んぼを見る。


田植えをした……一緒に米作りをした……。

笑いながら泥だらけになった……。


そして――。

紅貝の魔王からも守った。


その田んぼが、また狙われている。

レインは、ぎゅっと拳を握った。

「……絶対に守る」


青田へ視線を向ける。

「あたしたちの田んぼ、絶対に守るっ!」


その声は、皆に響いた。


遠くから聴こえてくる音――。

バサササササッ!

黒い群れが、迫っていた。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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