第124回「コメライス襲撃」
※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。
朝の配信が終わった――。
魔法通信が切れ、画面が消える。
レインたちは、そのまま端末を眺めていた。
画面には、カメラスの配信情報が表示されている。
しかし――。
まだ、配信は始まっていない。
レインが首を傾げる。
「カメラスさんの配信が、まだ始まってないってことは?」
アイリスが画面を見ながら答えた。
「まだ戦いは始まってないってことね」
ナイトも頷く。
「警戒はしてるだろうな」
その時だった――。
村の方から、ざわめきが聞こえてきた。
「なんだありゃ!」
「空が黒いぞ!?」
「こっちに来てる!」
村人たちの声が重なる。
レインが顔を上げた。
「えっ!?」
三人は、すぐに外へ飛び出した。
そして――。
レインの目に、異様な光景が飛び込んでくる。
「あれはっ!」
アイリスも空を見上げた。
「蝗害の魔王!」
空の一部が、黒く染まっていた。
無数の黒いバッタ。
それが巨大な群れとなり、空を覆っている。
しかし――。
まだ距離はある。
黒い群れは、ゆっくりと。
少しずつ。
コメライス村へ近づいてきていた。
レインは、すぐに魔王予報の力へ意識を集中させる。
「……」
目を閉じる。
魔王の気配を探る。
しばらくして――。
レインが目を開いた。
「微かに魔王の気配はする!」
アイリスが驚く。
「微かに?」
アイリスは黒い群れを見つめる。
「力を押さえて来てる? そんなことができるの?」
レインは悔しそうに空を見上げた。
「分からないけど……気づくの遅れたっ!」
「なるほどな」
ナイトも状況を理解した。
これまで魔王23号は、姿を消しては別の場所へ現れた。そして今度は――。
魔王自身の気配まで薄めている。
ナイトが女神のカメラを取り出した。
「緊急配信だっ!」
レインが頷く。
「うん!」
カメラが起動する。
魔法通信が世界へ繋がっていく。
レインは、画面の向こうへ向かって声を張った。
「皆さん、緊急配信です!」
アイリスも続ける。
「蝗害の魔王が現れました!」
レインは、いつもの決め台詞を口にする。
「魔王予報のお時間です!」
そして――。
黒い群れを指差す。
「コメライス村に襲撃です!」
その瞬間――。
コメント欄が一気に流れ始めた。
『コメライス村!?』
『逃げて!』
『魔王23号が来たぞ!』
『田んぼを守れ!』
レインは黒い空を見上げる。
村の上空へ向かって――。
黒い影が、少しずつ近づいていた。
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この作品は不定期で投稿してます。
※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。




