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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
4章 結

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第118回「撤回する」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

スイゴウ村が蝗害に襲われた翌日――。


無数の黒い影は、アサザ村へ届こうとしていた。

その情報は王城にも届いていた。


王城では、朝から緊急の対応が進められている。

「勇者アルス一行を、アサザ村へ出動させる!」


王城からの指示を受け、アルスは力強く頷いた。

「了解!」


アルスたちは、急いで出発の準備を始める。

しかし――。


今から出発したとしても、アサザ村への到着は翌日になる。それまでに、魔王23号が村へ到達しないという保証はない。


一方――。

人々の間では、別の問題が広がり始めていた。


魔法通信のコメント欄には、疑問や不満が次々と書き込まれている。

『勇者の討伐発表は誤報だった?』

『魔王23号、普通に生きてるじゃん!』

『撤回を希望するっ!』

『騙されたっ!』

『じゃあ、あの発表は何だったんだ?』


怒りの声が、次々と流れていく。


もちろん――。

王城に悪意があったわけではない。


勇者アルスたちは、確かに魔王23号と戦った。魔王の姿は消え、戦闘も終わった。魔石こそ確認できなかったものの、致命的な攻撃を与えた。


その状況で、討伐したと判断すること自体は、決して不自然なことではなかった。


だが――。

結果として、魔王23号は生きていた。

王城は、正式な発表を行うことを決めた。


魔法通信を通じて、王国からの声明が世界中へ届けられる。

人々が、その言葉に耳を傾ける。


「先日の魔王23号に関する討伐発表について」

「討伐成功との発表を、撤回いたします」


ざわめきが広がった――。

王城からの声明は続く。

「勇者アルス一行は魔王23号と交戦しましたが、致命打を与えた後、魔王23号が出現しなかったため、討伐完了と判断しておりました」


「しかし――」

「魔王23号が再び出現したことを確認しました」


そして――。

「先日の発表は誤りであったことを認め、ここに撤回いたします」

正式な声明が終わる。


人々の間に、ざわめきが広がった。

『撤回した……』

『ちゃんと認めたな』

『でも、今度こそ頼むぞ、勇者!』

『アサザ村を守ってくれ!』


不安の声――。

それでも、勇者への期待もまた、確かにあった。


そして――。

勇者アルスは、アサザ村へ向かっていた。


そしてまた、魔王23号も――。

ゆっくりと、確実に、アサザ村へ近づいていた。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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