第116回「緊急配信!」
※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。
コメライス村――。
青々とした田んぼを眺めながら、レインたちは穏やかに過ごしていた。
魔王の気配もない、危険な兆候もない。
――その時だった。
「……!」
突然、レインの表情が変わった。
それまでの穏やかな笑顔が消える。
異変に気づいたナイトが、すぐに声をかけた。
「どうした?」
レインは顔を上げた。
「あ!」
そして――。
「魔王がいるっ!」
アイリスが驚いて振り向く。
「えっ?」
「降臨してるっ!」
「どういうこと?」
レイン自身にも、まだ何が起きているのか分からなかった。
「分からないけど……」
レインは目を閉じる。
周囲の音を意識から遠ざける。
魔力の流れ。
空気の変化。
そして――魔王の気配。
レインは、慎重にその存在を探っていく。
やがて、レインが目を開いた。
「この感じは……魔王23号!」
ナイトの表情が変わる。
「23号は勇者が倒しただろ?」
レインは少し戸惑いながら答える。
「だけど……魔石は出てないって言ってた」
「……」
アイリスも黙り込む。
そして、ひとつの可能性に気づいた。
「つまり、逃げ隠れてたってこと?」
「たぶん……!」
レインが頷く。
ナイトも、状況を整理するように周囲を見る。
「しかも、今ここで反応したってことは……」
「近くにいる!」
レインが即答した。
アイリスの表情が険しくなる。
「まずいわね」
その言葉を聞いた瞬間。
ナイトが動いた。
女神のカメラを手に取り、カメラを起動する。
「よし! 緊急配信だ!」
「うん!」
レインもすぐに頷いた。
三人は、ただちに配信の準備を始める。
ナイトがカメラを構えた。
「よし! 始めろ!」
魔法通信が起動する。
映像が世界へと繋がった。
レインがカメラへ向き直る。
「皆さん、緊急配信です!」
一気に視聴者が集まり始める。
コメント欄も、瞬く間に流れていった。
『緊急配信!?』
『何があった!?』
『魔王か!?』
レインは、いつもの配信とは明らかに違う表情をしていた。笑顔ではない真剣な眼差し。
そして――。
「魔王予報のお時間です!」
一度、息を整える。
「魔王23号について、緊急のお知らせがあります!」
読んでくれてありがとうございます!
この作品は不定期で投稿してます。
※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。




