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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
4章 結

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第111回「勇者の出動」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

コメライス村に滞在して、数日。

レインたちの天気予報配信は、今日も続いていた。


その背後には、一面に広がる青田。

朝の風が吹くたび、青々とした稲がさらさらと揺れている。


レインはいつものように女神のカメラへ向かって笑顔を見せた。

「皆さん、おはようございます!」

そして――。


「天気予報のお時間です!」

「おはようございます!」

アイリスも隣から挨拶する。


今日も穏やかな朝。

まずは、いつもの天気予報から始まる。


「最近、ゲリラ豪雨が多いですねっ!」

「晴れてても、傘が手放せませんっ!」


「でも、晴れた時の傘って、ジャマですよねっ!」

「わかりますー!」


コメント欄にも、すぐに反応が返ってくる。

『分かる!』

『折りたたみ傘、持ち歩くの面倒!』

『荷物になるんだよな』


「ですよねー!」

レインも大きく頷く。


そんな、いつもの天気予報。

けれど――。

天気予報が終わると、レインの表情が少し変わった。


「続いて、魔王予報のお時間です」

空気が変わる。


レインは静かに目を閉じた。

周囲の音を意識から遠ざける。


しばらくして――。

ゆっくりと目を開いた。


「魔王23号が現れそうです」


アイリスがすぐに尋ねる。

「場所は?」

「スイゴウ村付近」


レインは続けた。

「魔王の降臨確率、50パーセントです」

「かなり高めですね」

アイリスの表情も引き締まる。


レインは、さらに続けた。

「……驚異魔王の可能性が高いです」


アイリスがカメラへ向き直る。

「近隣にお住まいの方は、十分お気をつけください」


レインも頷いた。

「状況が変わりましたら、追加でお伝えしますね」


そこから、しばらく二人は魔王23号について話を続けた。

すると――。

コメント欄に、次々と書き込みが流れ始めた。

『勇者が出動するらしいよ!』

『決定早いな!』

『勇者さん頑張って!』

『今回は勇者に任せられるか?』


レインがコメント欄を確認する。

「勇者さま、出てくれるかも?」


アイリスも少し嬉しそうに頷いた。

「本当なら嬉しいですね」


レインはカメラへ向かって呼びかける。

「王城のアナウンス、確認してくださいね!」


『了解!』

『勇者頑張れ!』

コメント欄がさらに盛り上がる。


レインは、少し嬉しそうに笑った。

いつもなら、自分たちが現地へ向かうことを考える。


けれど――。

今回は違う。

勇者が動いてくれる。

それは、レインにとっても嬉しいことだった。


「皆さん、魔王が現れるかもしれません」

レインは、改めてカメラへ向き直る。

「でも、勇者さまも動いてくれています」


そして、いつもの明るい声で続ける。

「近隣の皆さんは、無理せず安全第一でお願いしますね!」

「それでは、今日の魔王予報はここまでです」

アイリスが締めくくる。


レインも笑顔を見せた。

「皆さん、気をつけて過ごしてくださいね!」


配信は、そのまま続いている。

画面の向こうでは、魔王23号の予報を受けた人々が、それぞれに情報を確認していた。


そして――。

コメライス村では、青田が朝の風に揺れていた。


穏やかな村の風景。

その一方で。


遠く離れたスイゴウ村へ向けて――。

勇者が、動き始めていた。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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