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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
4章 結

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第108回「天まで届くよ」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

レインは、楽しそうにブランコに乗るヒナタを眺めていた――。


何度も揺れるブランコ。

そのたびに、ヒナタの笑い声が庭に響いている。


そんな姿を見ているうちに――。

レインの中に、ある考えが浮かんだ。

「ヒナタちゃん!」


「なーに?」

ブランコに乗ったまま、ヒナタが振り向く。


レインは得意げな顔をした。

「ブランコってね!」


「一人でも漕げるんだよっ!」

「ホントにー?」

ヒナタが目を丸くする。


「……」

その隣で、アイリスが黙り込んだ。

嫌な予感がする、そんな顔だった。


「お手本みせまーす!」


レインはすでにやる気満々だった。

ブランコに腰を下ろす。

そして――。


ゆっくりと足を動かし始めた。ブランコが下がるときは足を閉じる。上がるときは足を伸ばす。


タイミングを合わせて、身体も前後に動かしていく。


ギィ……。

ギィ……。


最初は小さかった揺れが、少しずつ大きくなっていく。


ヒナタは目を輝かせた。

「すごい! 一人で出来るんだ!」


「そう!」

レインは嬉しそうに答える。


そして――。

レインは満面の笑みで言い放つ。

「あたしはブランコマスター!」


魔法通信のコメント欄が一気に盛り上がる。

『かっけー!』

『天気予報士、魔王予報士に次ぐ肩書き!』

『ブランコマスター!』

『新しい才能が開花した』


そして――。

レインはさらにブランコを漕ぎ始めた。


ギィーン!

ギィーン!


ブランコが、さっきよりも高く上がっていく。


「わぁー!」

ヒナタが歓声を上げる。


レインは風を受けながら、楽しそうに叫んだ。

「どうだー!」


さらに高く……さらに大きく……。

「天まで届くよっ!」


アイリスが下から声をかける。

「レイン! 無理は良くないよ」


ナイトはカメラを構えたまま、レインを見上げていた。

「まぁ、これくらいなら?」

「え?」

アイリスがナイトを見る。


「まだ大丈夫だろ」

ナイトは冷静に答えた。

「レインなら、このくらい平気だ」


「……」

アイリスは黙ってレインを見る。


その瞬間――。

「まだまだー!」


レインがさらに勢いをつけた。

ブランコが大きく揺れる。


「ほら、やっぱり!」

アイリスが叫ぶ。


ナイトはしばらく黙っていた。

そして――。

「……ちょっと高いな」

「でしょう!」

アイリスが即座に返す。


それでもレインは楽しそうだった――。

青空の下。大きな木の枝から吊るされたブランコが、大きく、大きく揺れている。


「わーっ!」

「わははー!」


ヒナタの笑い声が響く。

レインの笑い声も重なる。


コメライス村の庭には、今日も穏やかな――。

いや……少しだけ賑やかな時間が流れていた。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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