第103回「さすがに帰る」
※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。
突然のゲリラ豪雨により、青田配信は中断となった。レインたちは、雨が落ち着くまで村長の家で雨宿りすることになった。
「おじゃましまーす!」
レインは濡れたまま、家の中へ駆け込む。
「おぉ、久しぶりですね」
コシオが笑顔で迎えてくれた。
「皆さん、お元気でしたか?」
ヒカリも嬉しそうに声をかける。
「はい、おかげさまで!」
アイリスも笑顔で答えた。
ナイトは窓の外を眺めながら、激しく降り続ける雨に目を向ける。
「雨、凄かったですね」
「突然だったからなぁ」
コシヒコも窓の外を見ながら、苦笑した。
外では雨音が激しく響いている。さっきまで青々とした田んぼを眺めていたというのに、今は一面が雨に煙っていた。
その時――。
パタパタパタ……。
小さな足音が聞こえてきた。
ヒナタがやってきた――。
両手には、何枚かのタオルが抱えられている。
「はい、これ! 使ってー!」
「ヒナタちゃん! ありがとー!」
レインが嬉しそうにタオルを受け取る。
「助かるわぁ!」
アイリスもタオルを受け取った。
ナイトも頭を拭きながら頷く。
「最高のおもてなしだよ」
「えへへ!」
ヒナタは嬉しそうに笑った。
レインも濡れた髪をタオルで拭く。
「ふぅ……」
ようやく一息ついたところで――。
レインは、ふと窓の外へ目を向けた。
レインは田んぼを見つめた……。
「マカモちゃんたち、いなくなった?」
さっきまで田んぼを泳いでいたマカモたち。
今は、一羽も姿が見えない。
「本当ね」
アイリスも窓の外を見る。
コシヒコが笑った。
「さすがに、この雨だとな」
そして、のんびりと続ける。
「巣に帰ってくるよ」
「帰ってくるんですね」
アイリスが微笑む。
「お利口さん」
「小雨程度なら、むしろ喜んでるけどな」
コシヒコが言う。
「そうなんですね」
ナイトも納得したように頷いた。
レインも窓の外を眺める。
「マカモだって、限度はあるってことだね」
「ハッハッハ! 確かに!」
コシヒコが豪快に笑う。
ヒナタも窓から外を覗き込んだ。
「マカモも雨宿りするんだね!」
「そうみたい!」
レインが頷く。
ザァァァァァ――。
外では――。
激しい雨が降り続いている。
田んぼも、村の道も、すっかり雨に濡れていた。
けれど――。
村長の家の中には、温かな空気と穏やかな時間が流れていた。
雨が止むまで……。
レインたちは、しばらくここで休むことにした。
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この作品は不定期で投稿してます。
※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。




