第101回「再訪、コメライス村」
※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。
ホミラタウン――。
レインたちは、いつものように天気配信を行っていた。女神のカメラを前に、レインが元気よく声を上げる。
「おはようございます! 今日の天気予報のお時間です!」
「皆さん、おはようございます」
アイリスも笑顔で挨拶する。
二人はいつものように、その日の天気を伝えていく。配信は順調に進み、やがて終了した。
「ふぅ、今日も終わったね!」
レインが一息つく。
「お疲れさまでした」
アイリスも肩の力を抜いた。
その時――。
レインが、魔法通信端末にメッセージが届いていることに気づいた。
「あれっ? メッセージ来てるなぁ」
レインは画面を開く。
そこには、こんなメッセージが届いていた。
『お久しぶりです。コメライス村です。今、美しい青田になっています』
レインが首を傾げる。
「青田って?」
アイリスが説明する。
「稲が成長して、田んぼが緑一面になっている頃のことね」
「へぇー!」
レインは、嬉しそうに画面を見る。
アイリスは少し考えてから、提案した。
「青田の取材配信してみる?」
「行っていいの?」
レインの顔が明るくなった。
「田植えは配信したよね!」
「したわね」
「稲刈りも配信するよね!」
「その予定ね」
「途中の稲が育ってる配信が抜けてるよねっ!」
レインは、青々とした田んぼを想像する。
「それなら、行くしかないな」
ナイトが言った。
「青田配信……決まりだね!」
レインが嬉しそうに笑う。
「またコメライス村に行けるわ」
アイリスも笑顔になる。
レインも大きく頷いた。
「じゃあ、コシオさんたちに連絡しよう!」
こうして――。
レインたちは、再びコメライス村へ向かうことになった。
今度は、青々と育った稲を、その目で確かめるために。そして――。
美しい青田の景色を、世界へ届けるために。
◇
レインたちは――。
再びコメライス村へやって来た。
しばらく進むと、村の入口が見えてくる。
レインが嬉しそうに声を上げた。
「コメライス村、到着ー!」
「また来られたわね!」
アイリスも笑顔になる。
そして――。
三人の目の前に、見事な田んぼが広がった。
「わぁ……!」
レインが思わず声を漏らす。
一面に広がる、鮮やかな緑。
風が吹くたびに、稲が一斉に揺れている。
まるで――。
緑の絨毯だった。
レインの目が輝く。
「すごーい! これが青田なんだ!」
「田植えの時とは、全然違うわね」
アイリスも驚いたように田んぼを眺める。
ナイトも頷いた。
「二ヶ月で、ここまで育つのか」
レインは女神のカメラの前へ立つ。
「皆さん、見てください!」
両手を広げ、田んぼを指し示す。
「コメライス村の青田です!」
「一面、緑ですね」
アイリスもカメラへ向かって微笑む。
「まさに、緑の絨毯!」
レインが嬉しそうに言った。
その時――。
「ゲコッ」
「ゲコゲコッ」
「ん?」
レインが振り返る。
田んぼの中から、カエルの鳴き声が聞こえてきた。
「カエルだ!」
「たくさんいるわね」
ゲコゲコゲコ――。
あちこちから鳴き声が響いてくる。
すると今度は――。
ピョン!
「わっ!」
草むらから何かが飛び出した。
「バッタだ!」
レインが驚いて後ずさる。
「本当に自然がいっぱいね」
アイリスも笑う。
ナイトは女神のカメラを周囲へ向けた。
「田んぼの周りも、生き物だらけだな」
その時――。
「クワッ!」
聞き慣れた鳴き声が響いた。
田んぼの中を、マカモが泳いでいる。
「あっ、マカモ!」
レインが嬉しそうに手を振る。
マカモは水面をスイスイと進みながら、何かを見つけた。
「……?」
レインが、その様子を見つめる。
次の瞬間――パクッ!
「食べた!」
レインが声を上げる。
アイリスが頷いた。
「エサね」
「相変わらず働き者だなぁ!」
「クワッ!」
マカモは、誇らしげに鳴いた。
「マカモさまー!」
レインも嬉しそうに呼びかける。
配信コメントも次々と流れていく。
『青田きれい!』
『緑の絨毯だ!』
『カエルいる!』
『バッタもいる!』
『マカモさま!』
『田んぼが生き物でいっぱいだ!』
レインは、広大な田んぼを見渡した。
「田植えの時は、まだ小さな苗だったのに……」
隣に立つアイリスも、青々と育った稲を眺める。
「こんなに大きくなったのね」
その時――。
ふわりと風が吹いた。
サワサワサワ――。
緑の稲が、一斉に揺れる。
まるで、田んぼ全体が波打っているようだった。
コメライス村の田んぼには――。
穏やかな時間が流れていた。
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この作品は不定期で投稿してます。
※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。




