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魔王予報のお時間です〜午前中は魔王が暴れるでしょう。午後には討伐され絶好のスローライフ日和になるでしょう〜  作者: さば味リン
3章 転

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第97回「田んぼの勇者」

※本作は「小説家になろう」と「カクヨム」に重複投稿しています。

コシヒコは、田んぼを見渡していた。クリムゾンシェルは、まだ増え続けている――。


そして――。

紅貝の魔王もまた、クリムゾンシェルからエネルギーを吸収し続けていた。


コシヒコは、しばらく田んぼを見つめる。

やがて、静かに呟いた。

「もう少し堪えてくれっ!」


そう言うと、コシヒコはいったんその場を離れた。


その頃――。

ナイトは、紅貝の魔王の攻撃を必死に受け止めていた。


ガンッ!

「くっ……!」

女神のカメラが、紅貝の魔王の爪を弾き返す。


「ナイト!」

アイリスが叫ぶ。

「まだ耐えられる?」


「あぁ!」

ナイトは紅貝の魔王から目を離さない。

「大丈夫だっ!」


ガンッ!

さらに一撃。

「まだまだいける!」


その後ろでは――。

レインが神ナリの剣を握りしめていた。

「どうしよう……」


剣へ魔力を送り続ける。

しかし、紅貝の魔王の成長速度は、それを上回っていた。


「チャージしても……」

レインは悔しそうに魔王を見つめる。

「魔王の成長の方が速い……」


配信コメント欄も、騒然としていた。

『ナイトさん頑張れー!』

『誰か! 誰かいないのかっ!』

『クリムゾンシェルが憎いっ!』

『どんどん魔王が強くなってる!』


その時――。

遠くから、誰かが走ってくる。


「待たせたな!」

「コシヒコさん!」

レインが振り返る。


コシヒコは、笑っていた。

そして――。

田んぼへ向かって、大きな声を上げる。

「さぁ! 村の仲間たち!」


レインたちが目を丸くする。

「クリムゾンシェルを食ってくれ!」

「えっ?」


レインがコシヒコの足元を見る。

そこには――。


数羽のマカモがいた。

「クワッ!」


「マカモ!」

レインの顔が、ぱっと明るくなる。


アイリスも驚いた。

「まさか……!」


次の瞬間――。

マカモたちが、一斉に田んぼへ入っていく。


バシャッ!

バシャッ!


水しぶきを上げながら、苗の間を進んでいく。

そして――。


バリバリッ!

「クワッ!」


マカモが、クリムゾンシェルを食べた。

一匹。

また一匹。

さらに一匹。

マカモたちは、次々とクリムゾンシェルを食べていく。


「グギャー!?」

紅貝の魔王が、驚いたように叫ぶ。


田んぼに増え続けていたクリムゾンシェルが、次々と減っていく――。


「はっはー!」

ナイトが笑う。

「最高だなぁー!」


「マカモさまぁー!」

レインが両手を上げて喜ぶ。


アイリスも目を輝かせた。

「まさか、ここでマカモが!」


配信コメント欄も、一気に沸き上がった。

『マカモの反撃だ!』

『マカモすげぇ!』

『クリムゾンシェル食べてる!』

『マカモさまぁー!』

『田んぼの救世主!』


コシヒコは、田んぼを見つめていた――。

マカモたちは、懸命にクリムゾンシェルを食べ続けている。その姿を見つめながら、コシヒコはゆっくりと口を開いた。


「田んぼはな……絶対に守るっ!」


コメント欄も、さらに盛り上がる。

『まさに、田んぼの勇者!』

『マカモさまっ!』

『田んぼの救世主だ!』


レインが叫ぶ。

「マカモ、頑張れー!」


アイリスも、状況を見ながら確信する。

「これなら、魔王の成長を止められる!」


ナイトは女神のカメラを構え直した。

「よし! 反撃開始だ!」


紅貝の魔王が、田んぼを見つめる。先ほどまで増え続けていたクリムゾンシェルが……。

今度は、減っている――。


「グ……」

紅貝の魔王が低く唸る。


その前で、マカモたちは何事もなかったかのように田んぼを泳ぎ続けていた。


「クワッ!」

水面を進むマカモたち。


その姿は――。

まるでコメライス村を守る、勇者たちのようだった。

読んでくれてありがとうございます!

この作品は不定期で投稿してます。


※本作の作中に挿入されている画像は、AI生成によるイメージイラストです。

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