スキル、引っ越し、命綱。
【おめでとう。これで君は死霊術師だ。】こうして自分は死霊術師として、これからの人生を生きることになった。
ジョブの欄が死霊術師になっているのを眺めていた自分はあることに気づいた。
「神様、身体の色が薄くなっていませんか?」僅かにだが確かに真っ黒だった人型の色が周りの百合の花に近づくように色合いが薄まっていた。
【あぁこれ?君に力を与えた副作用みたいなものだよ。すぐにどうこうって訳じゃないから気にすることはないよ。】神様は自らの事にも関わらず、気にも留めていない様子で言った。
【さて、お次はスキルを選ぼうか!】副作用と聞いて心配そうな顔をしていると、神様が明るい声音でこちらに気を遣う様に話しだす。
「まだあるんですか?」そんな神様の気遣いを無下にするのも良くないと思い会話に戻る。
【あるよー。そもそも異世界転移だと、いきなり命のやり取りがある世界に行くんだよ?ハンデって訳じゃないけど、これぐらいはしてあげないとすごい苦労するか、すぐ死んじゃうでしょ?】全くもってその通りだった。此の世界と比べれば、安全な世界でも最上位に位置するような、平和な国から引っ越しするのだから甘んじて貰えるものは貰っておこう。
【それじゃあ此処から好きなスキルを一つ選んでね。】そう言ってまた神様は、ステータスのスキル欄の空白を触る。
【なんと今回は特別に、選んだ物はユニークスキルとして最初から習熟度が高まった状態で選べるようになっているよ!】神様の太っ腹な言葉に、何のスキルを取ろうか真剣に考える。
【ジョブの時にも言ったけど、よく考えて選ぶといいよ。此処で選ぶスキルは文字通り今後の生命線になり得るからね。】確かにその通りで、異世界に降り立ってすぐ戦闘になる事も有るかも知れない。先ほどのジョブよりすんなりとは行かないし、スキルの選択ミスは自分の命で払うことになるだろう。
十分ほど思考し自分の目的、用途に合ったスキルを選ぶ。
「では、変装系のユニークスキルを頂けますか?」
【変装!ジョブといい、スキルといい君は面白い物を選ぶね!】神様は本当に楽しそうに言った。
【それなら変装系ユニークスキルである“カモフラージュ”を与えようか!これは多少の制限やクールタイムは有るけど、看破系ユニークスキルでも完全には破れない程の偽装、変装ができるスキルだよ。ただ透明になったりは出来ないけどね!】先ほどと同じように、ステータスを弄りユニークスキルを獲得するのだった。




