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織田信長  作者: 本間敏義
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第八話 信長包囲網 ――四面楚歌

第八話 信長包囲網 ――四面楚歌



京の空気は、変わり始めていた。




静かに。




だが確実に。


織田信長。




その名は、もはや畏怖の対象となっていた。




だが――




同時に、恐れでもあった。


強すぎる。




進みすぎている。




このままでは、すべてが織田に呑まれる。


そう考えた者たちが、動き出す。


北近江――


浅井長政。




かつての同盟者。




だが今、その刃は信長へ向けられる。


越前――


朝倉義景。




長きにわたり京を支えてきた名門。




その誇りが、信長を拒む。


そして――




将軍。




足利義昭。




かつて手を取り合ったはずの存在。




だが今、その裏で動く。


信長を、排除するために。


包囲網。




それは、一つの戦ではない。




複数の敵が、同時に襲いかかる。




逃げ場はない。


「……面白い」




信長は、笑った。


戦は、激しさを増す。




各地で衝突が起こる。




味方は削られ、


補給は断たれ、


状況は悪化する。


家臣の顔にも、焦りが浮かぶ。




「このままでは……」




誰もが感じていた。




これまでとは違う。




これは、本当の危機だと。


だが――




信長は揺るがない。


「敵が多いほど、分かりやすい」




その言葉に、静かな狂気が宿る。


一つずつ、潰す。




順に。




確実に。


戦場が変わる。




流れが変わる。




少しずつ。




だが確実に。


裏切りは、恐れるものではない。




利用するものだ。


敵の連携を崩し、


疑念を生み、


孤立させる。


やがて――




包囲は、綻び始める。


信長は、前へ出る。




一歩。




また一歩。


「次だ」


この戦は、終わっていない。




むしろ、ここからが本番だった。


風が吹く。




荒れた風。




その中で、信長は進み続ける。


誰もが思っていた。




ここで終わるかもしれないと。


だが――




この男は、止まらない。


そして、その先に待つのは――




炎。

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