第九十二話
砂漠エリアの最奥まで向かう道中、道にこそ迷うことはなかったがモンスターに少しだけ苦戦させられた。
久々の砂漠エリアということで砂に足がとられてしまい動きが鈍ってしまったこと。
さらに動きが鈍ったことにより連携ががたがたになり単純に倒すまでの時間がかかってしまった。
だけど、攻撃を受けることがほとんどなかったので自然回復で済みアイテムを使う必要がなかったのでまぁまぁの結果だった。
「ようやく見えてきましたぞ。あそこが遺跡群で目撃情報があった箇所ですぞ。」
先頭で案内をしてくれているルイスが立ち止まり目的地についたことを教えてくれる。
同じ場所まで行ってみると砂漠の砂一色のフィールドだったが、今見えている先は石材で建てられた遺跡がいくつも点在したフィールドが広がっていた。
どの遺跡も崩れているのか傾いた状態だったり、一部分崩れ欠けていたりとまともな状態のものは一つも見当たらなかった。
だけど、ルイスから聞いている情報だと崩れそうな遺跡ではあるが中に入って戦闘をしても全くびくともしないとゲームらしい状態なので生き埋めの心配はない。
あとは各遺跡同士は地下で繋がっているが、全てがそういうわけではないらしい。
らしいというのは全てを探索出来ているわけではないとのこと。
地下には様々な罠が巡らされているだけではなく、即死属性を帯びた敵も出てくる。
罠に関しては1日でリセットされるらしく解除しても新たな罠が用意されるため探索も一筋縄ではいかないらしい。
なので、この遺跡群を探索するためのギルドも存在すると聞いたことがある。
「あそこがそうなのね。ここからだと今遺跡に入ろうとしている砂漠の民のような恰好のグループが1つと、あそこで砂魚の群れに襲われている連中の2つだけね。」
「あぁ、砂魚に体中貪られ始めたから残りは1つだな。うわぁ、リアル目線を想像するとかなりグロイ死に方をしてるわ。」
まずはユニークモンスターがいそうな遺跡を見つけることだけど、情報があるにはあるがここにいるという曖昧なものだけだ。
それなら足で探すだけしか方法はないか。
「まずは遺跡が乱れるところまでいかないと、それからは遺跡の入り口付近までで中を少し探索していこうかな。遺跡間を移動する存在なら中の方まで入っても仕方ないものね。」
「まずは一番近くの遺跡まで行こうか。」
足元に気を付けながら遺跡のところまで近づいていった。
近くとはいわないまでも遠くもない位置には砂魚がいるが先程プレイヤーたちでお腹がいっぱいになっているのかこちらを一瞥してそっぽを向いた。
そもそもゲーム内のモンスターに満腹度があるのか?と疑問に思ったけど意外とリアルに近いこの世界ならありえるのかもしれない。
通常のモンスターでこれならユニークモンスターで強いやつらはどんなAIを積んでいるのか楽しみだ。
戦ったプレイヤーの戦闘スタイルを学習してどんどん強くなるのもいたら厄介だけどね。
「遺跡ってただ石材を積み重ねて作ったものかと思ったけど何か意匠が施されているな。」
「そうですぞ、ここには屋根のところに太陽のような模様があるんですぞ。あっちの遺跡には鳥の模様ですぞ。」
「ふーん。太陽に鳥といえばエジプトって安易な考えはできるよね。ラーとかホルスとか神話に出てくる神様をイメージ出来る。これなら誰もが簡単にでも考えれるから謎解きには役に立ちそうにはないね。」
スキルを使用して確認してみると、「太陽」「鳥」意外にも「弓」、「箱」、「雲」などと色々だ。
模様にも被りがあるみたいで遺跡ごとに一意に決まるわけではないみたいだ。
「まぁ謎解きがされていたら考察勢がネットとかに挙げているだろうよ。ユニークモンスターがその謎解きに関わっていないとはいえないから頭の隅で考えておかないといけないけどな。」
ハルのいう通りで謎解きは馬鹿3人が今考えたところでわかるわけがないからついでに考えるのが一番だろう。
ならさっそく太陽の遺跡から確認をしてみようかな。
入口から中を頭だけを覗かせてみてみると奥の方で赤い光が無数に点在しているのが確認できた。
「あれは遠距離で一斉に仕留めないとちまちまと攻撃されて一瞬でリスポーン行になってしまうな。」
「ここは後回しにしようか。」




