第九十一話
今朝ルイスから一報があった。
「光輝きながら動くモンスターが砂漠地帯にいる」
砂漠にいるモンスターは、その土地にあうような存在だったりするわけで光を放ちながら移動するような存在がいるという情報はない。
アップデートによる新種のモンスターという可能性も捨てきれないが、他にユニークモンスターがいるかもしれない情報は持っていない。
それなら誰かに狩られるよりも前にまず正体を確認することが先決だと思う。
情報収集をしている間で装備もアイテムも更新した。
「よし、下僕どもも今日はオタ活も配信もないみたいだし戦力として連れて行こうか。」
2人にメッセージを送ってゲームの準備を整える。
「そういえば最近はリアルでソフィアちゃんが接近してこなかったのは不気味ね。あの子ってゲームだとおしとやかな女性というイメージでやってるけど、リアルが裏の顔が見えないから怖いんだな。」
今この発言って今後の展開のフラグになっている気がする。
「独り言はここまでにして肌の手入れだけしたらゲームしよう。」
「下僕ども、情報収集ご苦労。」
「「へーい。」」
砂漠から一番近い街で集合して、時間の5分前までにはしっかりとやってきた従順な仲間に労いの言葉をかけるがどうやら気に入らないらしい。
彼に対しては同じ労いはよくはなかったとは思うのでもう一度。
「ルイス、この度はユニークモンスター関連の情報収集ご苦労だった。さすが、我がギルドの裏方として縁の下の力持ちだ。」
「なぜにそのような口調ですぞ。これから何かとんでもないことをさせられるのではないかと思うと背筋がぞっとしましたぞ。」
やはり、褒め方がよくなかったらしい。
褒めたところでこの後のこいつらのパフォーマンスが上がるわけでもないからここらで遊びはやめておこう。
「さてと、ルイス。ユニークモンスターの目撃情報があったのはこの砂漠エリアで合っているのよね?」
「はいですぞ。この砂漠エリアの最奥付近の遺跡群あたりで見たと生産仲間と同じギルドのものが見たらしいですぞ。なんでも太陽がそこまで出ていない屋外でモンスターとの戦闘中に遺跡群をゆらゆらと移動していたと。」
砂漠に輝くものはオアシスぐらいしか想像がつかない。
他のモンスターは砂漠に擬態するために光るような体をしていないのがほとんどだからだ。
「砂漠だと思いはつかないが遺跡の中だったらな。」
「ハル?遺跡だったらどういったモンスターなのかわかるの?」
「ああ、ゲームの遺跡といえばお宝が眠っている場所というイメージが強いんだ。そういったところでレアモンスターとしては宝に扮したモンスターだったり、こういった砂漠なら黄金棺に入った亡霊系だったりとかがイメージ出来るな。」
ハルのイメージしたモンスターならこの辺りにいるような感じがするが、遺跡の外の砂漠で見たということだと違う可能性の方が高い。
けど、ユニークモンスターということなら普通のモンスターとは違う行動を取ることはないだろうか?
「ねぇ、ユニークモンスターって他のモンスターとは違って高度なAIを積んでいるんでしょ?」
「そうですぞ。」
「なるほどね、遺跡群で砂漠でユニーク、高度なAIとくれば本来するはずのない行動をするのではってことだろう。例えば、遺跡から遺跡に移動する奇怪な行動をするとか。」
「なるほど、光るモンスターは遺跡とかに出てきそうなモンスターですがユニークとして居場所が悟られないように遺跡間を移動する行動をしているということですな。」
そんなイメージを私も想像していた。
目的地は最奥の遺跡群。
私とハルは一度も行ったことがないが、ルイスは何度か生産仲間と一緒に行ったことがあるらしいので案内を頼んだ。
だが、戦闘のほとんどは私とハルのどちらかが担当することとなった。
理由?
それは単純明快。
私たちはルイスよりもレベルが低いからね。
サイレントちゃんがレベルを10とするとルイスは25ぐらいの位置にいる感じ。
生産系のスタイルをしているが一応ルイスはリリース後しばらくしてからプレイをしていてのんびりプレイしているので他の古参と比べてレベルは低めになる。




