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ユートピア・オンライン〜ゲーム初心者の私が世界最大級のオンラインゲームに誘われたら〜  作者: 森の番人
第三章「Welcome, New Travelers」

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第九十三話

半分以上の遺跡を数時間かけて調べたのだが、一切情報通りの姿かたちのものは見当たりはしなかった。

ユニークモンスターの捜索と合わせて遺跡の模様の謎についても併せて考えてはいたがそれについてはユニークモンスターの目撃以上に取っ掛かりすらなくて進展どころか余計頭の中で迷宮入りしてしまった。

遺跡の入り口付近だけの探索だったのだが入り口付近にすら捕縛用の網だったり、モンスター呼び寄せる警笛だったりの罠が仕掛けられていたりなどと。

ほとんどはゲーム制作者側の罠であったのだが、2回ほどPK(プレイヤーキラー)が仕掛けた罠を発見したので潜んでいたやつらを血祭りにあげた。

PKになるためにゲームを始めて半年もたっていないやつらだったのであっさり倒すことが出来た。

ユニークモンスター前の肩慣らしにもならない残念な連中だった。


「あとは南側の遺跡の辺りの探索が残っているだけね。これで見つからなかったらタイミングが悪かったということになるわね。光が見えやすい夜なのか天候が曇りとか砂じん嵐だったりとか特定の条件が絡まないと無理なのかな。」


「それはありますぞ。特定の条件を満たせば出現するのは古来のゲームからあるあるなのですが、AIが発達したことによりユニークモンスターはフィールド上で基本的にプレイヤーが見つからないように通れないモンスター専用の道を通るんですぞ。その場合はモンスターの動きを分析するか運次第という場合もありますぞ。」


AIが良くなった分、モンスターとの戦闘は面白くさらに強くなっているがその分生物のように徘徊する個体も出てきたということ。

強いモンスターほど高度なAIを積んでいるというので見つけづらくなったりとか面倒くさい個体になるということだ。

すごいAIがあるのに関わらずこの世の中が良くなることに還元されないのはなぜなのだろうか。

そんな疑問は今は頭のゴミ箱に投げ捨てておこう。


「それなら遺跡を一度調べ終わったら今日のところは解散にしようか。次は砂漠の気候変動パターンについてハルが調べてそれを基に気候が違うパターンでもう一度探そう。」


「え?俺が調べんの?本業の方も切り上げてきたのにさらに要求するの?」


「本業って雑談配信していただけでしょ?プロゲーマーとして雑談は必要かもだけど、作業配信にして適当なことを喋りながら調べればいいじゃん。お互いにWinWinだしハルは配信の収入も得るしさ。」


「お前さ、配信を好きで見ているやつにそんなこと言ったら顔面にグーされるぞ。それも遠慮なくすれ違いざまにな。配信者の俺が注意してくれるだけありがたいと思って外では言わないようにな。」


「は~い。」


「絶対にわかっていないですぞ。それはさておき行きますぞ~、拙者歩き続けてゲームの世界なのに疲れてきましたぞ。ゲーム内の時間ももう夕方になってきてますしこれ全部回りきると夜になりますぞ。あ、まぶし!」


まぶしい?

恐らく西?に沈んでいく太陽を見てみると眩しさは全くないし、ただただ綺麗な夕日だけが空に浮かんでいる。

だが、目視可能な距離にキラッと一度だけ光った存在が横切ろうとしていた。


「「「いたぁあ!!!」」」


情報通りの存在が近くはないのだが確実にいることを確認して思わず3人揃って声を上げてしまった。

細かいところまではスキルを使用していない今はわからないが全体像は丸みを帯びた形をしている。


「ルイス、遠距離でヘイトをこっちに向けるようにして!早く!」


「そんなものはないですぞ!!走って追いかけるしかないですぞ。」


「なら、走れ走れ!!俺はこれ以上本業に影響を及ぼすようなことをしたくはないからな。また作業を滞納しまくったらマネージャーさんの格闘技の練習相手地獄の1週間になるからな。俺は全身打ち身だらけになりたくない!」


「その話もっと詳しくしりたいからあとでじっくりと聞かせてもらうからね。今は走れ!」

ハルは1年ほど前に、本業はプロゲーマーなのだがゲームをプレイする以外にもするべき仕事が色々とある。ファンサイトに掲載するコメントやファンと交流のための企画書に目を通すなどなど。

だが、当時彼はオフラインのあるゲームにハマっていて本業そっちのけで遊んでいたらしい。

その結果、締め切りをぶっちして各方面へと謝罪するようなことが発生した。

それでも反省の色はなかったハルに編集部が頭を抱えたころ、別のプロゲーマーの担当だった現在の女性マネージャーが格闘技の練習に付き合ったもらうことを提案した。

その結果、投げ技の実験体になったハルは全身ボロボロになり泣きながら帰ったらしい。

この出来事をきっかけに武闘派の女性に苦手意識を持つようになったことはナイショ

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