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拉致で異世界  作者: てんじゅ
第1章
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第二話

何かぼんやりとする。

そして少しづつ光りが目に入って来る。

目に写り始める風景。

目が情報を集め脳が整理し始める。

ココハドコ?

ミシラヌバショ?

目の前に有るのは鉄格子。

そこで初めて大志は自分が檻の中に居る事に気付いた。

辺りを見渡すと奇妙な服を着た見知らぬ男が檻を押している。

どうやら台車に乗せられ移動しているようだ。

大志は檻から出ようとして鉄格子を掴んだ。

途端に手に伝わる痛み。

慌てて手を離すと手が真っ赤になっている。

鉄格子には何か仕掛けがしてあるらしい。

その証拠に台車を押している男は大志の行動を見てニタニタ笑っていた。

「おい、あんた!!ここから出せよ!!」

男に向かって大志が叫ぶ。

「■■■■■■■■■■!!」

しかし、帰って来たのは聞いた事も無い言葉の羅列。

英語でも無いし、ニュースでやっていた北朝鮮のニュースキャスターが喋っていた言葉とも全然違う。

「ここは……外国?」

そこから導き出される結論。

どうやら見知らぬ外国に拉致されて着たらしい。

大志の顔は段々青くなって行く。

見知らぬ所にいるという不安。

予想もつかないこれからされる事への恐怖。

そして更に漫画やドラマの知識がそれを煽る。

パニックになり取り乱し始める。

(そうだ、携帯で連絡すれば )

そう考えた直後に感じる違和感。

(まさかっ!?)

そう、いつも携帯が入っているポケットに重みが無いのだ。

慌ててポケットを探る。

出て来た物は財布だけ。

(畜生!!)

連絡を取れる手段が何かないかと辺りを見渡す。

すると檻の中に有ったのは自分自身が持っていた通学鞄。

直ぐに漁ろうとするがチャックを開きかけて手が止まる。

(ここには何も無いはずだ)

大志は座り直すと鞄を肩から背負う。

そしてふと前を見ると、そこには大きな扉が有った。

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