波長が合う者 3
「……やはりお前はユウマだ」
男は苦々しく、散らばったオークの残骸を見る。
見える範囲にオークは立っておらず、恐らく全滅できたろう。
霧もある程度吹き飛んだが、しかし森のため対して変わらない。
だがしかし、この攻撃をあの男は防げた。あれは防御できないわけではないがかなり防ぐのは厳しい威力だったはず。なにせ––––
「や、べ……」
片膝をつく、目眩もする。ゲームみたいに見えない魔力量は恐らくかなり消費され、疲れがどっと流れ込んでくる。
立ち上がらないが悟られないように、不敵に笑って見せた。
「……へっ、流石に少し疲れたな。お前はどうなんだ?」
「……馬鹿にするな」
と新たに魔法を展開する男に、流石な危機的なものを感じてきた。
「『ダークバレット』」
神樹は明らかにあいつに力を与えてる。そしてどうも、俺には貸さないようだ。
ヤベェ、これ死ぬわ。
ああ、いつからだったかな……死ぬことに鈍感になったのは。
いつからだっただろうか……死を選び続けた戦いを、辞めたのは。
いつからだ? 『死』を拒み始めたのは。
「死ね、ユウマ!」
「させるもんかーーー!!」
ミサの声が森中に轟いた。そして、間髪入れず地響きが起こり––––
「天才は、自分でもわからない事を成し遂げるんだ!」
男から放たれた魔弾が届くことはなかった。俺の前に、鉄の塊が阻んだから。
「……って、なんだこれ!?」
よく見ると人型、俺の背丈ぐらいでゴツゴツのそいつが、腕をバッテンにして防ぎ切る。
横からハジメに背負われたミサが自慢げな表情をしていた。




