表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王と勇者に好かれた者 [再修正しますm(_ _)m  作者: ヨベ キラセス
第一章 霧と監視に追われたもの
48/273

波長が合う者 2

「…つまり、異能を強化しているってことか?」

「ああ、多分な」

「なるほど……それなら解析できないのも納得だ!」


 一通りの出来事とミサの研究情報から、恐らく『霧』を発生させたり《オーク》が現れる原因の一端には《神樹》が関係しているものという仮定が生まれた。

 あくまで仮定、推測の域だが、『神隠し事件』の際も、召喚士達が想定していない規模になってたと聞いたことがある。もしかすれば本来は数人規模だった召喚も、神樹の力で増幅されたのかもしれない。召喚士は強力な1人を呼んだつもりが、自衛隊員のハジメの話じゃ合計千人が突然消えたらしい。召喚後に起こった『出来事』合わせ、人数は多分合うのだ。


 そう考えると、やはりこの木は切り落とすべきな気もする。しかし同時に、ここまで力を与えた神樹を、無傷で切り落とせるのだろうか?

 何かしらの反撃があるかもしれない。少なくとも今、それをするのにはリスクがあるし、リターンがなさすぎる。何より切り落とした時にここを中心に大爆発して市全体壊滅、なんて死んでも死に切れない。


 何より、天才少女様はこの木にご執心で、今うるうるとした瞳でこちらを見つめられたら……。

「……分かった。現状どちらにしてもこの木は切り落とせない。だから保留だな」

「やったーー!!」

 ミサははしゃぎ、俺は木を見上げる。



 だが、この木は考えようによっては『仇』だ。この木がなければ俺たち家族が巻き込まれることもなかったはず。

 そう考えたとき、それを再び考えるとき、俺はこの木に怒りを抱くのだろうか?

 この誰もを魅了してしまいそうな夜桜を、俺は––––。



「…っと、流石にそろそろ終わりか」

 俺は立ち上がり、再び現れた団体客に向けて手をかざす。

「お花見はご遠慮願おうかね」


「ははは、やっと会えたよユウマ!!」


 と、その団体客の中心に見知らぬ男が一人、高らかに笑う声が辺りをこだまする。

「誰だ?」

「……だれだ、だと?」

 男は怒りあらわに睨む。

「お前が覚えてなくとも俺は覚えてる! あの日、イディオで、貴様が俺を殺した事を!!」

「だれだよ、本当に」

「キサマーーー!!」

 男は絶叫し、手をかざす。


「『黒弾・リベンジバレット』!!」


「『プロテクション』!」


 散弾のように放たれた魔弾を防ぐが、息つくまもなく右手を黒く染めて突っ込む。

「『ダークソード』!」

「な?!」

 黒い光が伸び、剣の形を作る。それが振り下ろされた時、プロテクションは壊された。

「消えろ、ユウマー!」

「だからだれだって!!」

 魔力の膜を纏わせ、右手で斬りかかる手剣しゅけんを流すように弾きながら後退する。もちろん後方にハジメとミサが巻き込まれないように。

「はあああああ!!」

 さらに力を込めたダークソードは、流石に防げないと即座に判断し触らず右前方に飛び込んで、転がりつつ体勢を整える。

 だが、この角度、位置なら––––

 魔弾の形成、収縮。もっと多く、もっと縮めて、確実に広範囲に。

 そして、

「『魔砲弾・メガバズーカ』」

 放つ弾丸は真っ直ぐに男の方へ行き、しかし弾速が少し足りず躱された。

 だが、それでいい。



 躱した先、うすのろなオークの一体の、ぶくぶくお腹に触れ、それは大爆発を起こした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ