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魔王と勇者に好かれた者 [再修正しますm(_ _)m  作者: ヨベ キラセス
第一章 霧と監視に追われたもの
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『偽物』 5

「ハッハハハハハハハハハハハ!!」

俺は二重の意味で笑う。一つはその宣戦布告が人間だけでなく獣人、魚人、鳥人、エルフ、そして竜人までに向けたものであったことと、今高らかに再現しようとして立ち上がった結果、マオは木から落ちたことにだ。

俺は笑いながら降りると、マオはふくれっ面だった。

「もー! ユウマだけだよ、そんなに馬鹿にするのは!」

「いやー悪い悪いって。お前の武勇伝は何でも飽きないな!」

「もーーー!!」

これ以上笑えばしばらく抱き着く嫌がらせされそうだから、ここらへんでやめとくことにする。

しかしもう一つ笑う要素はあった。

「...そんなことかよって、笑っちまったんだよ」

この話が始まった、始まりは『自分が偽物』という悩みからだ。

「そんなことって......」

「いやお前が悩む問題か? まったく菓子のことやおかずのことに比べて些細すぎるなーって」

「そんなに!?」

「そうだよ」

俺はマオに手を差し伸べ、ふくれっ面のマオは手を取る。

「だってさ、鏡から出たからってだけで偽物本物って、すっげー些細!」

「そーかなー?」

「そうだって」

ぽんぽんとマオの頭をたたく。


「だってそうだろ? 『ユウカ』はあいつだけ。そしてお前が『ユウカ』ではなく『マオ』だろ? そして『ユウカ』は『マオ』じゃない。ほら簡単だ」


幼い頭での発想だ。穴だらけだって今はわかる。

だが、俺は今も変わったつもりはない。『ユウカはユウカ』で、『マオはマオ』、そして―――


だんだん覚める感覚が分かる。少し麻央が焦っている声が聞こえる。きっとユウカが肩に預けてる光景に文句があるんだろう。




晴れる霧の中、さめる夢のマオは、きっとこの日に、俺が、無自覚な『呪い』をかけたんだろうな。


あるいはマオが俺に―――。

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