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魔王と勇者に好かれた者 [再修正しますm(_ _)m  作者: ヨベ キラセス
第一章 霧と監視に追われたもの
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『偽物』 3

「待って!」

少女は我に返る。真夜中、聖剣をのど元に向けた少女がそこにいる。

声のほうを見ると、鏡がある。そしてその中に、両手を鏡に触れる、赤髪の、うり二つの少女がいた。

きっと涙を流していた少女とは違い、必死に止めようと声を上げ続ける鏡に近付く。

「あなたは?」

「...よかった~!」

第一声は安堵で胸をなでおろす。鏡に青髪の目をはらした自分の姿は映らない。

「...悪魔」

「ちょ、待ってって!」

慌てて手を振る彼女に、少女は剣をしまう。

「......あなたは?」

「ふっふっふ! わたしはね」

そういう彼女は含み笑いを浮かべ、そしてない胸を張る。


「わたしは、魔王の力で形成されたあなた!」


そして少女は微笑んで差し伸べる。


「わたしが、あなたの闇を背負ってあげる」



それから毎晩話した。少女にとって友達はなく、話す存在も数少なく、彼女にとっての鏡の奥の自分は日に日に大切な存在だった。

誰も知らない姉。

誰も知らない親友。

それを糧に生きることができた。



だから、別れは悲しかった。




「魔王が強襲してきたぞ! 早く支度しろ!!」


魔王が王都に現れた。

私は隠された。審問会の見解で『勇者の血をひく魔王の後継者』を連れに来たのだと。


鏡に不安と、恐怖を泣きながら告げる。

悲鳴が聞こえる度の怖く、震える。


そして目の前に魔王が現れた。



「さあ、行こう」

一見すると、伝承とは明らかに違う容姿だった。細身の、人間のような、そんな姿。

でも、あふれる魔力と瘴気は異常で、血に濡れた男の手を取ることに恐怖する。

「来ないで!」

あらゆるものを投げる。どうして避けないの?

「......時間がないんだ。お前はここに居続ければ不幸になる」

「来ないで!!」


「やめなさい」


そこでもう一人の声が止める。驚愕する。そこにはこの地を統べる王が魔王の隣に立っていたのだから。

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