表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

39/43

分岐した道の先で -06


ラウドはあやすようにバレッタの背をぽんぽんと叩く。


「あぁ…言葉にならないな。…こんなに嬉しいことはないよ。」


そういって、バレッタの瞼にそっと小さなキスを落とした。


泣いているのに、不思議と笑みがこぼれていく。


バレッタは甘えるように、そっとラウドの手のひらに頬を摺り寄せた。


ーーーーー


「なんで…!どうしてここが…!!」


空気を切り裂くように一人の叫び声が少し離れた場所から聞こえた。


騎士に取り押さえられたマルクだ。

取り押さえられた身体を逃そうと髪を振り乱す。


「トラッド家との取引のある者たちの名簿を辿っていくうちに、没落した貴族の人間たちが不自然に姿を消しているのが見つかった。」


「…っ、」


「…コミノ家の子息だったんだな。」


マルクは一瞬呆けた表情を浮かべたがたちまち、歯を食いしばりながらぎらりと瞳を光らせてラウドを睨みつける。


「…さすがですねラウド様。」


「…マルク。」


「正義を振りかざして、満足ですか。あなたは!私の!全てを奪ったのに!!」


ラウドは何も言わなかった。ただ静かにマルクを見つめる。


「──あれ、僕の出番は必要なかったみたいだね。…それにしても、また派手に壊してくれちゃって。」


広間の入口から軽い足音が響き、涼しい顔で歩み入ってきたのは王太子だった。


場違いなほど穏やかな声で、広間の惨状をさらりと見渡す。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ