第3話 <ネコヒト族の里>
ネコヒト族の里でのお話です。
「○○○」はキャラクターのセリフ
(○○○)は心の中のセリフです。
獣人国に入国して、トラ車で移動しながら、各種族の生計や食事事情などを聞きながらネコヒト族の里にきた。
トラヒト族とトラ車とは一旦ギルドで別れて海沿い近くに移動して家を出して夜を過ごす。
〜☀︎☆☀︎☆☀︎〜
朝、昨夜 仕込んでおいたパン生地を焼いて、その間におかずを作るナディアとイヴァン。
ベーコンとチーズ入スクランブルエッグを焼きサラダを作る。一緒に飲むドリンクは各々 好きな物を自分等で準備して食事。
そして出掛ける準備をしてネコヒト族の里トラ車ギルドへ行く。
トレバーの読み通りに夜の間、雨が降っていたらしく地面が濡れている。
今は曇天だ。
ギルドに着き、
「おはよう御座います。本日もよろしくお願いします。」
L「おはよう、今日もよろしくな」
仕事だからなのか、俺がアリーヤ伯母さんの甥だからか、終始丁寧な言葉使いと態度で接してくるトラ車ギルド ギルドマスター ガンナー。
早速トラ車に乗り込み目的地の雑貨店まで移動して店内を物色する。
一口に雑貨店と言っても色々有り、売り物によって店舗が違う。
初めに入った店では、最初に目に飛び込んできたのは今いるネコヒト族の里の町並みを再現したジオラマ。
通りを挟んで両サイドに幾つもある建物を始め、そこで売られている雑貨や商品棚、看板、呼び込みをする売り子やお客のネコヒト族。
道路には、街路樹や花、トラ車やトラヒト族や他の種族もいる。
他には、小鳥や昆虫などの狩をしている模様や公園で遊んでいるネコヒト族の子供の様子、何処かの街角で夜に集会を開いているネコヒト族などネコヒト族の日常が分かるジオラマ。
建屋の全貌は勿論、間取りや家具なども細部に拘って造られている。
L「よく出来てんな。」
F「見てー。この辺りの日に焼けて薄汚れた感じとか、傷が付いたところも細かく再現されてるー。」
T「作り手の拘りが感じられるな。」
I「こんな小さな部品、どうやって作ってんだろうな。」
N「色使いも凄いわ。」
次は、髪飾りやブローチなど身に付ける小物雑貨店。
花や植物、リボンや小動物などの飾りや、それを入れるトレーや小物入れなどが売られている。
女性向けの店なので、一通り眺めて早々に飽きてしまった男性陣は外へ出て店内に残ったメンバーを待つ。
フェルナンドは商人の目線で商品を見ては何かを考えている。
F(いいねー。これぞ手作りって感じー。値段も割と良心的だし、これは親父案件かなー。王国にも手作り商品は勿論あるけど、そうゆうのってプレミアム価格になっちゃって高いんだよねー。よーし。これとこれ、あとこれも買って手紙と一緒に商会に送っとこー。)
こちらはナディア。
N(どうしよう、あの髪飾り、すごく可愛い。あのリボンの色 素敵。この作りの小物入れは此処じゃ無いと買えないわよね、きっと。あー、でも全てを買っちゃったら予算オーバーだわ。どうしましょう。)
ナディアとフェルナンドを待つ間に、トラヒト族とネコヒト族の相違点に着いてガンナーに聞く。
先ず似ている点は、
先祖を辿れば同じ可能性が高い。
狩猟能力が高く、基本 単独行動で、テリトリーのパトロールは欠かさない。
歯の数が30本で犬歯が鋭く他の歯も尖っている。
狭い所とマタタビが好き。
持久力より瞬発力を重視。
違う点は、
耳が丸みを帯びているか尖っているか。
ネコヒト族は水嫌いだが自分達トラヒト族は水も平気だし泳ぐこともする。
母親のトラヒト(ネコヒト)族の妊娠期間と子供から大人になるまでの成熟期間がトラヒト族の方が長い。
など。中々 興味深かった。
ナディアとフェルナンドは他にも文具や生活雑貨の店に入り、セレーナは自分用の文具が欲しいと文具コーナーで物色中。途中からフェルナンドが合流し何やら話合って買う物を決めた様子。
S([これ、下さい。]だったな。このコインで買えるはずだし、よし。)
ナディアは生活雑貨コーナーにて何やら検討中だったが、合流したフェルナンドのアドバイスをもらってナディアも買う商品を決めたようだ。
N(あー、よかった。フェルナンド君のおかげで良いものが買えたわ。どうせなら先程のアクセサリーのお店でも相談すればよかった。散々迷って結局 買うの辞めちゃったのよね。)
女性2人は目的の物を購入 出来て満足顔で出てくる。フェルナンドも何か買ったようだ。
F「色々 見せてもらって参考になったよー。チャップス商会で扱ってる物とは違うタイプのものが多くて幾つか購入して親父宛に郵送してもらう事にしたー。」
L「其々が欲しいもの買えたみたいで良かったじゃん。」
T「そろそろ次の行程に移りたいが良いか。」
「「「「「了解ー」」」」」
今日は朝から生憎の曇り空で今にも雨が降りそうな気配だ。
綺麗好きで水嫌いなネコヒト族。
当然、雨も嫌いなので、朝早くから狩に出て早々に切り上げて家路に向かう者たちや、店仕舞いをしだしている。
一通りのお店も行けたので、雨が降り出さないうちに自分達も移動しようという事になって、トラ車に乗り込む。
次は、ウサギヒト族の里。
獣人国で布製品に関して一挙に引き受けて生産、加工をしているらしので、こちらも楽しみだ。
車内では、
手元の腕時計で時間を確認しながら
T「ここからウサギヒト族の里までどの位の時間かかる?」
「今の速度だとあと3時間ほどの予定です。」
窓から見える空を見てトレバーは、
T「そうか。まだ大丈夫だが今日もこの後、結構 強そうな雨が降りそうだぞ。」
L「マジか、じゃあ急いだ方がいいのか?足止め食らう可能性があるってことだろ?」
F「えっ、それやばいじゃん」
L「ああ、早く行こうぜ。で、いいだろ?トレバー。
」
T「OK」
ガンナー経由で御者に伝わり、スピードアップして走り出す。後ろのトラ車も同じように速度を上げて着いてくる。
トラヒト族、ネコヒト族の里を見る限り街中は石畳で舗装されているが町から離れた街道は土が剥き出しのままだ。
雨が降ってもトラは走れるだろうが車体の方は道路が雨でぬかるんできたら車輪が嵌るだろう。
自分達の車を出して精霊石で浮かせて走行する車なら問題ないが獣人国では出せない。
道路状態が最悪にならないうちに雨が降っていない地域へ行きたい。
時速50キロほどの駆け足で走行中の車内はかなり揺れスリルを味わう。
気分が悪くなったから時速約40キロまで下げてもらう。
こうして、速度調整しながらも急いで移動するのだった。
お読みいただきありがとうございます。




