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ステルラ  作者: 智織
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第2話 <獣人国民の生計と食事事情>

獣人国に入国して車では移動 出来ないということでトラが運ぶ車を2台トラ車ギルドにて契約しルーカス、トレバー、フェルナンドとトラ車ギルドマスターのガンナーで1台。セレーナ、イヴァン、ナディアとシルビアで1台でギルドを出発。


トラヒト族の里を走り町並みを眺めていると機械産業が発達する前の時代劇映画を見てるような雰囲気だ。


ドワーフ族領や巨人族領は人族と余り変わらない暮らしをしていたが、これはこれで風情がある。

空気が違うのだ。


車内ではルーカス達がトラヒト族や他の獣人族達の暮らしぶりの話をしていた。


各種族の里の移動は基本 徒歩が多く遠方や他種族の里へ荷物を持って赴く時にトラ車を使う。

獣人国内でトロール族とエルフ族を省いて、クマヒト族の里以外の里にトラ車ギルドがあり同じ理由でよく使われている。


トラヒト族の里では、山や森があり川や海にも面しているので狩りや漁にでて食糧を調達し販売して生計を立てて暮らしている者や各種族の里で警備を担っている者が多いそうだ。


他種族では、


ネコヒト族の里では、基本 身体が濡れることを嫌うので水は嫌いだが魚を取りに来る鳥や低地で草叢(くさむら)が多いので昆虫などのネコヒト族にとっての食料が豊富なので狩をして生計を立てる者や、手先が器用で綺麗好きが多いから小物細工などの雑貨や生活道具作りをしている者が多い。


ウサギヒト族の里では、服飾系が盛んな里で綿 麻 絹など生地になる元の植物の栽培や育成はもちろん、衣類を始め布団などの寝具やタオル、鞄など布製品全般を作り生活している。


トリヒト族の里では、山や森の恵みで木の実やきのこ、果実などを栽培や加工し生計を立てる者や空を飛べることを活かして各里への手紙などの郵便物を配達して暮らしている。


キツネヒト族の里では、商売をする者が多い。他里から食料や服飾品などを生産者から買い、自里や他里で売り捌く。悪知恵が働く者が多いから金額のやり取りに気を付けないと損をする場合があるとのことだ。


イヌヒト族の里では北側が海に面してるから塩栽培や漁、他の地域は農業が盛んな里。野菜や小麦、稲を育てている者や加工した物などを作って売っている。調味料を始め食材は大概イヌヒト族の里産。


クマヒト族の里では、林業が盛んで家屋や店舗などの建物の建築や家具などの木材加工品を製造、修理して生計を立てる者が多い。


エルフ族とトロール族は亜人族同士 同じ森で互いに協力し合い暮らしている。山や森の恵みで生計を立てている。他にトロール族は空の魔石に魔力補充、エルフ族は陶器やガラス細工を生業として鋏や包丁、グラスや窓などの商品も作る。


こうして各種族の得意分野を活かして生業にしている者が多く獣人(亜人)同士 助け合い生活しているようだ。

因みにトラヒト族とクマヒト族はお互いを忌避しているが全く交流がないわけでもなくイヌヒト族を巻き込んで臨機応変に付き合っているらしい。


*○*○*


トラ車は順調に街道沿いを走る。

ここからはまだ距離はあるが、トラヒト族の里とネコヒト族の里の間には川が流れていて橋を渡ると割と直ぐめに栄えている街に到着するとのことだ。


各種族の里のところどころにトラ車停留所があり、ちょっとした飲食物や雑貨が売られていてイートインも出来るようになっている。トラを休憩させる為に立ち寄り、そこでヤギ乳が売られていたので購入し飲みながらトラ車で聞いたことを共有して予定を決めて行く。


女性陣、というかナディアがネコヒト族が経営する雑貨店に行きたいと希望するので案内してもらうことにした。


ネコヒト族の飲食事情を聞くとネズミや小鳥、両生類や蛇 虫などを普段食べている。飲食店でもそういうのが売られていると聞いた。


因みに他の獣人族の飲食事情も聞くと、

ウサギヒト族は、葉物中心のヴィーガン食。

トリヒト族は、木の実や果物 小鳥や魚。

キツネヒト族は、雑食でネズミやリスなどの小動物や木の実 果物 野菜なども食べる。


イヌヒト族は、農業が盛んなので穀物 野菜 肉類など色々食べる。

クマヒト族は、木の実や魚 羊やヤギ シカなどの肉。


トロール族、エルフ族は森の恵みや隣のイヌヒト族の里で購入し穀物や野菜も食べるとのことだ。



休憩が終わって再びトラ車で移動する。

車内はウサギヒト族の手製の布貼りでクッション性もよく乗り心地がいい。


トラ車は客を乗せた状態で時速25〜30キロメートルで移動しているので、車と比べると遅いが景色をのんびり眺めたり雑談しながら移動するには快適な速度だ。

陽がだいぶ沈みかけているところで川を渡りネコヒト族の里に入った。


ネコヒト族の里は三角形で北は川の分かれ目で尖り東西は川に挟まれた中州になってて南は海に面している。北と東に森があり中心地は中央やや西側。町中は石畳で舗装されているが町中以外では雨が降ると地面が泥濘(ぬかる)みやすい。


今は雲に覆われている空だが気象に関して多少知識のあるトレバーが言うには、今夜半くらいから雨になるらしい。


ネコヒト族の里、西の町トラ車ギルドに到着し明日の朝9時にギルド前に集合の約束をしてトラヒト族達とは一旦 解散した。


*○*○*


シルビアがルーカスの足元をポフポフし首をクイッとしてから少し移動しお座りして前足で手招きをする。

(着いて来い)の意味と取り後に続くと一定の距離を保ちながらどんどん進み街中を離れぽつぽつと家が立っている海沿いまできたところで思念が送られてきた。


Sy(この辺りまで来れば良かろう。家を出すのじゃ。ここなら木が一本 増えたところで誰も気にせぬ)

了承の意味を込めて頷きメンバーへ事情説明し周りを見てから家を出すルーカス。

中に入り一息つく。


Sy「ふぅー、漸く喋れる。犬の振りして黙っているのも疲れるわ」

と喋りながら体をストレッチしてからブルブルさせる。

L「お疲れ、シルビー」


T「とりあえず食事にしないか?」

N「そうね。わたしと兄さんで作るから他の人は今のうちにお風呂に入っちゃって。」

レディファーストということでセレーナから入ることになり移動する。


残った王国組は明日以降の行動の作戦会議をする。

T「さて、どうする?」

L「シルビー、何か知ってるか?」


Sy「基本は各種族同士 商品のやり取りはしても観光が盛んなわけではないからの。アリーヤの州のギルドマスターが言うてた感じじゃな。あと、風呂という概念は無いから川で水浴びするか地下水を汲み上げての沐浴じゃな。


トイレは解っとろう? 他里を行き来するトラヒト族はギルドで飲食や寝泊まりするようじゃしキツネヒト族も契約してる施設を利用してるようじゃ。」

F「なるほどねー」


L「んじゃ、宿泊地の手配を今後も頼まずにトラヒト族と一緒に行動するイヌヒト族の里までの昼間は各里の物を食べて朝と夜はここ(家)で済ますか。」

T「郷に入っては郷に従えと云うが如何に」


L「基本は各種族の慣習をリスペクトで。俺達 人族の我儘な価値観を押し付けはNGで。」

F「今のところトラ車の座席はクッション性があってわりと快適だけどねー。

T「財布を握ってる身としてはなるべく節約することを希望する。」

L「んじゃ、昼間は異文化交流の為にも現地仕様、朝と夜は体調管理のため家(ツリーハウス)で寝泊まりするってことで。」

話が纏まったところでセレーナが風呂から出てきて、その後 順番に入り夕食となった。




テーブルに鶏肉の塩レモン焼きとトマトとエビのクリームパスタとサラダが並び

F「わーお、美味そー!」

T「肉類 穀物 野菜。それぞれあって食べ応えがあるな。」

L「だな。そう考えるとやっぱ俺達 人間は雑食だな。」


L「うん、美味い」

T「そうだな。やっぱりこのバランスがいい」

F「イヴァン、 ナディアちゃんありがとうねー」

E.N「「どういたしまして」」

食事が進む若者達はあっという間に平らげる。

食後、イヴァンと ナディアには風呂に入ってもらい王国組で洗い物をする。


L「美味かったな、飯。」

F「そうだねー、やっぱ俺達は雑食だねー」

T「俺はルーカスがシンクに食器を運ぶようになった事を驚いている。」


F「あははは。言われてみればそうだねー!雑用している王子の姿、貴重ー!」

L「うるせー、そんなこと言うと今後はやんねーぞ。」

などと雑談し洗い物を終わらせて、側で話を聞いていたセレーナにセニート語講座をする。




基本的な挨拶やよく使う単語をヒアリングで教えていく。途中から書いてある文字も読めた方がいいだろうということでメモを用意して単語をアナスタシオ語→セニート語と言うように書いていくが、

文字を読み書きすること自体しない生活を今まで強いてきたので分からないということになり、

単語の絵→アナスタシオ語→セニート語を書いて見せる。


L「あー、俺 先日 絵本 渡したが読めるか?

失敗したな。順番 間違えたわ」

とアナスタシオ語で質問し返事がくる

S「いや、今 書いた紙も参考にこれから覚えていくから問題ない。」

L「そっか、ありがとな」

S「私こそ助かる」

その後 風呂から上がったイヴァンとナディアと交代してセニート語講座は続く。


皆んなの風呂タイムが終わって、そろそろ夜も更けてきた頃、各々 明日の準備をして就寝することになり解散したのだった。
















お読みいただきありがとうございます。

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